伊藤忠テクノソリューションズのTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格4,325円)
伊藤忠テクノソリューションズが上場廃止になる理由について
2023年8月2日取引終了後、東証プライム上場の伊藤忠商事(8001)は伊藤忠テクノソリューションズ(4739)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
親会社である伊藤忠商事が、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の残りの株を全部買い取って非公開にするため、伊藤忠テクノソリューションズは上場廃止になります。
TOBの条件とスケジュールについて
(1)TOB価格・・・4,325円
(2)TOB期間・・・2023年8月3日(木)から9月14日(木)まで
(3)決済の開始日・・・2023年9月22日(金)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限1255万株
(5)証券会社・・・野村證券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格4,325円。TOB期間は2023年8月3日(木)から9月14日(木)までの30営業日です。手続きが順調に進むと、伊藤忠テクノソリューションズは上場廃止になります。
TOB実施により、2024年3月期の配当金が無配になります。
伊藤忠テクノソリューションズの株主はTOBに参加して4,325円で買い取ってもらうか、もしくは株価が4,325円に近づいたら株式市場で売却できます。
伊藤忠テクノソリューションズの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
8/2 | 3,921 | - |
8/3 | 4,325 | +404 |
8月2日終値3,921円。13時11分から株価が急騰し、なぜかTOBを先取りしています。3日以降も上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。
その後は何もなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
3日にTOB価格付近に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格4,325円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、伊藤忠テクノソリューションズ株を購入した証券会社から、野村證券に移管して(移動して)売却します。
2023年9月22日以降に投資資金が戻ってきます。
伊藤忠テクノソリューションズの配当金について
伊藤忠テクノソリューションズは3月決算企業です。9月末に中間配当、翌年3月末に期末配当の権利がもらえます。
2024年3月期の配当金については、TOB成立を条件に無配になります。前回予想は中間配当が1株43円、期末配当が1株43円の計86円でした。
ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
伊藤忠テクノソリューションズの株主の今後について
伊藤忠テクノソリューションズ月足チャート
月足チャート3年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
一部投資家を除き、ほとんどの株主が含み益の状態です。仮に伊藤忠テクノソリューションズの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(1)TOBに参加するには、野村證券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)8月2日夜間取引から売却できます。SBI証券や楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。
その他の方は3日の株式市場で売却できます。