大同工業の株式交換による上場廃止と配当金、株主への影響について（2025年12月29日廃止）

2025.05.14

2025年5月14日、東証プライム上場の椿本チエイン（6371）は、スタンダード上場の大同工業（6373）を株式交換で完全子会社化すると発表しました。

大同工業の株式交換による上場廃止と株主への影響

・大同工業は2025年12月29日に上場廃止
・大同工業の株式は、椿本チエインの株式に交換される
・椿本チエイン1株に対し、大同工業0.65株

大同工業は2025年12月29日（月）に上場廃止となる予定です。最終売買日は12月26日（金）です。

重要な株式交換比率は、椿本チエイン1に対して、大同工業0.65です。大同工業の上場廃止後、大同工業の株式1株は椿本チエインの株式0.65株に交換されます。

例えば、大同工業を100株保有する株主は、椿本チエイン65株に交換されます。椿本チエインは100株単位で取引されるため、交換後の椿本チエイン株式65株は単元未満株となります。

単元未満株はSBI証券やマネックス証券などのネット証券を利用すれば、通常通り売買が可能です。保有する株数に応じて、椿本チエインの配当を受け取ることもできます。

・上場廃止まで：大同工業100株
・上場廃止後：椿本チエイン65株

上記の大同工業の株式100株を保有する株主は、このように交換されます。

5月15日以降、両社の株価は株式交換比率に基づき近づくように動きます。この現象をサヤ寄せと言います。5月14日時点で、椿本チエインの株価は1,867円、大同工業の株価は864円でした。仮に椿本チエインの株価が1,867円のままだとすると、

・ 1,867 × 0.65＝1,213.55円

となり、大同工業は349.55円割安となります。ただし、椿本チエインの株価も変動するため

・椿本チエイン2,000円、大同工業1,300円
・椿本チエイン1,000円、大同工業650円

となる可能性もあります。

株式交換比率に基づいた株価の調整が進むと、両社の株価は連動するようになります。親会社である椿本チエインの株価が上がれば、子会社の大同工業の株価も上がります。

逆に、親会社の株価が下がれば、子会社の株価も下がります。この傾向が上場廃止まで続く見込みです。

大同工業は3月決算の企業で、期末に一括配当を行う銘柄です。毎年3月末に期末配当の権利確定日があります。

2026年3月期の期末配当は、「記載なし」となりました。配当の権利確定日を迎える前に大同工業は上場廃止となる可能性が高いです。

大同工業の定時株主総会は2025年6月24日（火）に開催される予定です。関心がある方は株主総会に参加してみてはいかがでしょうか。