富士通ゼネラルのTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格2,808円)
2025年1月6日、ガスコンロやガス給湯器でおなじみのパロマ・リームホールディングスは、富士通ゼネラル(6755)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
富士通ゼネラルのTOBと上場廃止の理由
パロマが富士通ゼネラルの残りの株を全て買い取り非公開化するため、富士通ゼネラルは上場廃止になる予定です。
富士通ゼネラルの株主はTOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、株式市場で売却することもできます。
富士通ゼネラルのTOBの条件とスケジュールについて
1. TOB価格:2,808円
2. TOB期間:2025年7月上旬開始予定(21営業日)
3. 決済の開始日:2025年8月
4. 買付予定株数:上限なし、下限2372万2800株
5. 証券会社:未定
6. 配当:無配
※TOB価格は2,808円で、開始は2025年7月上旬、期間は21営業日です。
富士通ゼネラル株価の今後の見通し
1月7日終値は2,750円でした。TOB価格の97.93%の水準です。上場廃止予定のTOB銘柄は、株価がTOB価格の99%~99.5%で推移することが多いです。
・株価2,750円÷TOB価格2,808円×100=97.93%
TOB開始が7月上旬で当分先であるため、株価が割安になっています。東芝と同様のケースです。
TOBが開始されると、再び株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せすることが予想されます。割安な水準で株式を購入してTOB期間中に売却すると、差額が儲かる可能性があります。
・(TOB価格2,808円-株価2,750円)×100株=5,800円
1月7日終値で計算すると、100株につき5,800円の利益です。
富士通ゼネラルのTOBに参加するメリット
富士通ゼネラルのTOBに参加するメリットは、TOB価格2,808円で売却できることです。
売却の手続きや証券会社等については、TOB開始に合わせて発表されます。
富士通ゼネラルのTOBによる配当への影響について
・2025年3月期の期末配当:無配
富士通ゼネラルは3月決算企業です。毎年9月末に中間配当、翌年3月末に期末配当の権利を得ることができます。
TOB実施の影響で、2025年3月期の期末配当は無配に決定しました。2024年10月24日時点の予想では、1株19円とされていました。
富士通ゼネラルのTOBと株主の今後について
富士通ゼネラルの月足チャートに黄色の線を引き、TOB価格の水準を示しています。黄色の線より下で購入した株主は含み益が出ています。一方、黄色の線より上で購入した株主は含み損を抱えています
仮に富士通ゼネラルの上場廃止が決定した場合、株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合: TOBに参加して利益を確定する
(2)資金が早急に必要な場合: 売却済み
(1)TOBは2025年7月上旬開始予定です。詳細発表後に手続きを行います。
(2)急ぐ投資家は、すでに売却済みでしょう。