タキロンシーアイのTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(TOB価格870円)
2024年8月5日、東証プライム上場の伊藤忠商事(8001)は、タキロンシーアイ(4215)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
タキロンシーアイが上場廃止になる理由について
伊藤忠商事がタキロンシーアイの残りの株を全部買い取って非公開にするため、タキロンシーアイは上場廃止になる予定です。
タキロンシーアイの株主は、TOBに参加して保有株を買い取ってもらうか、もしくは株式市場で売却できます。
タキロンシーアイのTOBの条件とスケジュール(日程)について
(1)TOB価格・・・870円
(2)TOB期間・・・2024年8月6日(火)から9月18日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2024年9月26日(木)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限1070万7900株
(5)証券会社・・・野村證券
(6)配当・・・無配
TOB価格870円、TOB期間は2024年8月6日(火)から9月18日(水)までの30営業日です。
2025年3月期の配当金については、無配が決定しました。タキロンシーアイの株を保有し続けても配当金はもらえません。
タキロンシーアイの今後の株価について
・8月5日・・・895円
・8月6日・・・870円(-20)
8月5日終値895円。午後2時予定の決算発表が行われなかったため、思惑で株価が急騰しました。その結果、株価がTOB価格を上回っています。
取引終了後にTOBが正式発表されて、TOB価格が870円だとわかりました。
6日から株価が下落し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。その後は上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
タキロンシーアイのTOBに参加するメリットと手続きについて
タキロンシーアイのTOBに参加するメリットは、TOB価格870円で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。
具体的には、タキロンシーアイの株を買った証券会社から、野村證券に移管して(移動して)売却します。
TOBに申し込むと、2024年9月26日以降に投資資金が戻ってきます。
タキロンシーアイの配当金について
タキロンシーアイは3月決算企業です。毎年9月末に中間配当、翌年3月末に期末配当の権利がもらえます。
・2025年3月期の中間配当(24年9月)・・・無配
・2025年3月期の期末配当(25年3月)・・・無配
2025年3月期の配当金については、中間配当および期末配当ともに無配が決定しました。前回予想は、どちらも1株12円でした。
タキロンシーアイの株主の今後について
タキロンシーアイの月足チャートです。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。黄色の線より下の水準で買った株主は含み益、上の水準で買った株主は含み損の状態です。
仮にタキロンシーアイの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・いつでも売却可能
(1)TOBに参加するには、野村證券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)株価がTOB価格を上回っています。いつでも売却できる状態です。