ポエックのライツ・オファリング(2)新株予約権の権利落ち日
ポエックの続きです。
2023年7月25日はポエック(9264)の新株予約権の権利落ち日でした。
ポエックの権利落ち日の基準値
ポエックの新株予約権は、保有株と同数の新株を1株500円で買える権利です。7月24日までにポエックの株主になった投資家は、1株につき1個の新株予約権がもらえます。
ポエックの24日終値が1,448円。25日の基準値を計算すると
(1,448円(24日)+500円(新株))÷2=974円
となります。
・7月24日:ポエックの親株1株(1,448円)
・7月25日:ポエックの親株1株(?円)+新株1株(500円)=計2株
7月24日から25日にかけて、株主が保有する株数が2倍に増加する可能性があります。株主が新株を買ったと仮定して、その状況が25日以降の株価に反映されます。
親株が1,488円で新株が500円。合わせて2株になるので親株と新株を足します。2株で割ると、1株につき974円です。
25日の取引は974円が基準値になります。
ポエック日足チャート
7月25日までの日足チャートです。右端のローソク足が25日のものです。
始値974円、高値1,124円、安値968円、終値1,124円、出来高63,700株
午前9時に974円で寄り付きました。そのときの出来高は3,800株です。
9時1分に安値968円をつけた後で株価が上がり始めます。ポエックは板が薄い銘柄ですから、まとまった売りもなく、順調に値上がりし、10時3分に高値1,124円になりました。150円ストップ高です。
それ以降、買い気配となり、前場が終了しました。後場も買い気配が続き、引けの15時に1,124円で比例配分となりました。
・終値1,124円(324円安、-22.38%)
ライツの影響により、25日の取引が974円で始まりました。ポエックの新株は、新株予約権を使って購入しますから、現時点で市場に流通していません。
株数はそのままなのに、株価(基準値)だけ大幅に下落したため、品薄状態で短期投資家のターゲットになったようです。
この価格帯の制限値幅は上下150円です。974円に150円を足した1,124円が25日の上限となります。
ポエックのライツ・オファリングのスケジュールについて(再掲)
(1)臨時株主総会・・・2023年7月19日(水)
(2)新株予約権の権利付き最終日・・・2023年7月24日(月)
(3)新株予約権の権利確定日・・・2023年7月26日(水)
(4)新株予約権の上場期間・・・2023年7月27日(木)~8月21日(月)
(5)新株予約権の権利行使期間・・・2023年7月27日(木)~8月25日(金)
(6)配当金(期末配当+記念配当)の権利付き最終日・・・2023年8月29日(火)
新株予約権が2023年7月27日に上場します(コード番号「92649」)。1株500円で買える権利ですから、株価が500円を上回ると新株予約権に値段が付きます。
逆に500円以下になると、わざわざ新株予約権を使わなくても株式市場でポエック株を安く買えるので、新株予約権に価値がなくなって叩き売り状態になります。
上場期間の8月21日まで、ポエックは500円より上をキープできるか注目です。