澤藤電機のTOBによる上場廃止と配当金、株主優待、株主への影響について(TOB価格1,303円、手続きは楽天証券など)
東証プライム上場のスパークス・グループ(8739)は運営するファンドを通じて、2025年12月19日(金)に東証スタンダード上場の澤藤電機(6901)に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表しました。
澤藤電機のTOB(株式公開買い付け):完全子会社化による上場廃止
このTOBは、スパークス・グループの運営するファンドが澤藤電機の株式を取得し、完全子会社化することを目的としています。TOBが成立し、その後の一連の手続きが完了すれば、澤藤電機は上場廃止となる見込みです。
澤藤電機の株主が保有株を売却する方法は、TOBに応募する方法と、株式市場で売却する方法の2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):1,303円
2. 買付期間(TOB期間):2025年12月22日(月)から2026年2月9日(月)まで(30営業日)
3. 決済開始日:2026年2月17日(火)
4. 買付予定数(下限):1,569,600株
5. 公開買付代理人:みずほ証券、楽天証券(復代理人)
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
7. 優待:TOB成立を条件に廃止される予定
澤藤電機の株価見通し
TOB発表前(12月19日)の終値は1,003円でした。TOB価格の1,303円は終値を上回るため、発表後はTOB価格にサヤ寄せする形で株価が上昇し、上場廃止になるまで1,303円近辺で推移すると見込まれます。
TOBに応募するメリット
澤藤電機のTOBに応募するメリットは、株価の変動を気にせずに、TOB価格の1,303円で株式を売却できることです。
具体的には、澤藤電機の株式を保有している証券会社から、みずほ証券または楽天証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2026年2月17日以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
澤藤電機は3月決算企業です。配当の権利確定日は毎年9月末(中間配当)と3月末(期末配当)です。
2026年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配となる予定です。不成立となった場合は、配当が再度検討される可能性があります。
TOBによる株主優待の影響
澤藤電機の株主優待はクオカードです。毎年3月末の株主は年1回、優待が受け取れます。
2026年3月末に権利が確定する優待は、TOB成立を条件に廃止される予定です。TOBが不成立となった場合は、従来通り優待が実施される可能性があります。
澤藤電機のTOBと株主への影響
TOB価格の1,303円は、TOB発表前の終値である1,003円を上回る水準です。これにより、多くの株主にとって有利な価格で利益を確定できる状況となります。澤藤電機の上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる
(1)TOBに応募するには、原則として、みずほ証券または楽天証券の口座が必要です。口座がある方はTOB開始時に応募手続きをご確認ください。
(2)TOBの決済日を待たずに資金を早急に確保したい場合は、2025年12月22日(月)以降に株式市場で売却することが可能です。








