杉田エースのMBOによる上場廃止と配当金、株主優待、株主への影響について(TOB価格1,710円、手続きはマネックス証券など)
東証スタンダード上場の杉田エース(7635)は、2025年11月12日(水)にMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を発表しました。
MBOによる杉田エースの株式非公開化と上場廃止
親会社として新たに設立された株式会社UMKが、経営陣等の賛同を得て株式をすべて買い取って非公開化するため、杉田エースは上場廃止となる予定です。
株主が保有株を売却する方法は、TOBに応募するか、株式市場で売却するかの2つの選択肢があります。
TOBの条件とスケジュール
1. 買付価格(TOB価格):1,710円
2. 買付期間(TOB期間):2025年11月13日(木)から12月25日(木)まで(30営業日)
3. 決済開始日:2026年1月8日(木)
4. 買付予定数(下限):1,683,035株
5. 公開買付代理人(応募窓口):東海東京証券、マネックス証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
7. 優待:TOB成立を条件に廃止される予定
杉田エースの株価見通し
11月12日の終値は1,230円でした。TOB価格の1,710円がこれを大きく上回るため、発表後はTOB価格に近づく形で上昇し、TOB期間中は1,710円近辺で推移すると考えられます。
TOBに応募するメリット
杉田エースのTOBに応募するメリットは、TOB価格の1,710円で売却できることです。
具体的には、杉田エースの株式を保有している証券会社から、東海東京証券またはマネックス証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
マネックス証券の公開買付手続きについて
・ログイン→株式取引→株式公開買付(TOB)→TOB一覧
マネックス証券にログインして、杉田エースを選択してください。
TOBが成立した場合、2026年1月8日以降に買付代金が支払われる予定です。
TOBによる配当への影響
杉田エースは3月決算の企業で、期末に一括の配当を支払います。毎年3月末が期末配当の権利確定日です。
2026年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は、配当が再度検討される可能性があります。
TOBによる株主優待への影響
杉田エースの株主優待は自社商品です。毎年3月末の株主は年1回、優待が受け取れます。
2026年3月末に権利が確定する優待は、TOB成立を条件に廃止される予定です。TOBが不成立となった場合は優待が再開される可能性があります。
杉田エースのTOBと株主への影響
TOB価格の1,710円は、2024年3月の高値である1,620円を上回る水準です。これにより、多くの株主にとって、有利な価格で利益を確定できる状況となります。杉田エースの上場廃止が決定することで、株主は保有株式の売却により最終的な損益を確定させることになります。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:TOBの決済日を待たずに、株式市場で売却できる
(1)TOBに応募するには、原則として東海東京証券またはマネックス証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は応募手続きをご確認ください。
TOB期間は「12月25日まで」ですから、これから口座を準備しても十分に間に合います。
(2)11月13日はストップ高となる可能性が高く、市場での売却を希望しても、すぐに売却できない可能性があります。その場合は株価が落ち着く14日以降に売却を検討できます。








