アールビバンのMBOによる上場廃止と配当金、株主への影響について（TOB価格1,670円、手続きは楽天証券など）
東証スタンダード上場のアールビバン（7523）は、2025年8月29日（金）にMBO（経営陣等による自社買収）によるTOB（株式公開買い付け）を発表しました。
MBOによるアールビバンの上場廃止
アールビバンの親会社として新たに設立された株式会社Orsayが、経営陣等の賛同を得て株式をすべて買い取って非公開化するため、同社は上場廃止となる予定です。
アールビバンの株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、株式市場で売却するかのいずれかを選択できます。
アールビバンのTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格：1,670円
2. TOB期間：2025年9月1日（月）から10月15日（水）まで（30営業日）
3. 決済の開始日：2025年10月22日（水）
4. 買付予定株式数：2,987,200株（下限）
5. 買付代理人：みずほ証券、楽天証券
6. 配当：TOB成立を条件に無配となる予定
アールビバンの株価の今後の見通し
8月29日の終値は1,103円でした。TOB価格の1,670円が1,103円を上回るため、発表後、株価はTOB価格に近づく形で上昇し、その後は上場廃止まで1,670円近辺で大きな変動なく推移すると考えられます。
アールビバンのTOBに応募するメリット
アールビバンのTOBに応募するメリットは、TOB価格の1,670円で売却できることです。具体的には、アールビバンの株式を保有している証券会社から、みずほ証券または楽天証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2025年10月22日以降に買付代金が支払われる予定です。
アールビバンのTOBによる配当への影響
アールビバンは3月決算の企業です。毎年9月末が中間配当、3月末が期末配当の権利確定日です。
2026年3月期の配当は、中間配当および期末配当ともにTOBが成立した場合に無配となる予定です。TOBが不成立となった場合は配当が再度検討される可能性があります。
アールビバンのTOBと株主への影響
TOB価格の1,670円は2023年9月の高値である1,298円を大幅に上回る水準です。これにより、多くの株主にとって、有利な価格で利益を確定できる状況となります。アールビバンの上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって株主の損益が最終的に確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合：TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合：株式市場で売却することも可能
(1)TOBに応募するには、原則として、みずほ証券または楽天証券の口座が必要です。口座がある方は応募手続きをご確認ください。
(2)翌週の9月1日（月）はストップ高比例配分となる可能性が高く、取引が成立しない可能性があります。その場合は翌営業日以降の売却を検討できます。
