フロイント産業のMBOによる上場廃止と配当金、株主優待、株主への影響について(TOB価格1,085円)
2025年7月14日、東証スタンダード上場のフロイント産業(6312)はMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
MBOによるフロイント産業の上場廃止の理由
フロイント産業の経営陣等がフロイント産業の残りの株式をすべて買い取って非公開化するため、同社は上場廃止になる予定です。
フロイント産業の株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、株式市場で売却することもできます。
フロイント産業のTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:1,085円
2. TOB期間:2025年7月15日(火)から8月27日(水)まで(30営業日)
3. 決済の開始日:2025年9月3日(水)
4. 買付予定株式数:上限なし、下限7,499,301株
5. 買付代理人:大和証券
6. 配当:TOB成立を条件に無配となる予定
7. 優待:廃止
フロイント産業の株価の今後の見通し
7月14日の終値は766円でした。TOB発表後、株価はTOB価格に向かって上昇する動きが予想されます。その後、上場廃止まで横ばいが続くと考えられます。
フロイント産業のTOBに応募するメリット
フロイント産業のTOBに応募するメリットは、TOB価格の1,085円で売却できることです。
具体的には、フロイント産業の株式を保有している証券会社から、大和証券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、2025年9月3日以降に買付代金が支払われる予定です。
フロイント産業のTOBによる配当への影響
フロイント産業は2月決算の企業で、期末に一括配当を行う企業です。毎年2月末に権利確定日があります。
2026年2月期の期末配当については、2025年4月11日時点では1株あたり25円と予想されていました。しかし、今回のTOB発表に伴い、TOBが成立することを条件に無配となる予定です。
ただし、TOBが不成立となった場合は、配当が支払われる可能性があります。
フロイント産業のTOBによる株主優待への影響
フロイント産業の株主優待はQUOカードです。毎年2月末の株主は年1回、優待を受け取れました。
2026年2月末に権利が確定する優待は、TOB実施に伴い廃止されました。また、TOBが不成立となった場合も再開は未定です。
フロイント産業のTOBと株主への影響
TOB価格の1,085円が2024年2月の高値である975円を上回るため、株主は含み益がある状況です。フロイント産業の上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:株式市場で売却することもできる
(1)TOBに応募するには、原則として大和証券の口座が必要です。口座をお持ちの方は、応募手続きをご確認ください。
(2)TOB発表直後の株価は急騰し、値幅制限いっぱいのストップ高となることが予想されます。特に7月15日と16日に売却すると、売却益が少なくなる可能性があります。そのため、確実に市場で売却したい場合は、状況が落ち着く17日以降を検討するのも良いでしょう。