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ローランドDGのTOB合戦でMBOとブラザー工業の条件を比較してみよう!

ローランドDGが上場廃止になる理由について

2024年2月9日、東証プライム上場のローランドディー.ジー.(6789)がMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を発表しました。経営陣等がローランドDGの残りの株を全部買い取って非公開にするため、ローランドDGは上場廃止になる予定です。

そして3月13日、今度は東証プライム上場のブラザー工業(6448)がローランドDGに対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表します。ブラザー工業がローランドDGの株を全部買い取って非公開にするため、ローランドDGは上場廃止になる予定です。

ローランドDGの株主は、どちらのTOBに申し込むのがトクなのか? それぞれの条件を比べてみましょう。

MBOとブラザー工業によるTOBの条件について

ローランドDGのMBOの条件とスケジュール(日程)について(※TOB価格引き上げ+期間延長)

(1)TOB価格・・・5,370円
(2)TOB期間・・・2024年2月13日(火)から5月15日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2024年5月22日(水)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限815万1100株
(5)証券会社・・・SMBC日興証券
(6)配当金・・・無配
(7)株主優待・・・TOB成立を条件に廃止

TOB価格5,370円、TOB期間は2024年2月13日(火)から5月15日(水)までの62営業日です。

ローランドDGの配当金については、無配が決定しました。株主を続けても、配当金はもらえません。株主優待についてもTOB成立を条件に廃止されます。

ブラザー工業によるTOBの条件とスケジュール(日程)について

(1)TOB価格・・・5,200円
(2)TOB期間・・・2024年5月中旬開始予定(30営業日)
(3)決済の開始日・・・未定
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限615万9600株
(5)証券会社・・・大和証券
(6)配当金・・・不明
(7)株主優待・・・廃止

TOB価格5,200円。TOBは2024年5月中旬開始予定です(30営業日)。TOBの応募が全体の過半数(下限)に到達したら、さらに10営業日延長します。

ブラザー工業によるTOBが開始される条件には、上のMBOが成立していないこと、もしくはTOB期間が継続していること等があります。

配当金については不明です。株主優待については、上場廃止予定ですから優待も廃止されます。

ローランドDGの今後の株価について

ローランドDGの株価は、勝負が決着するまで段階的に値上がりする予定です。

TOB価格が引き上げられると、株価も同じように値上がりします。TOB価格が上がらなくなった段階で株価の上昇もストップし、その後は横ばいが続く見込みです。

ローランドDGのTOBに参加するメリットについて

メリットはTOB価格で買い取ってもらえること、手続きを経験できることです。

具体的には、ローランドDGを買った証券会社から、それぞれの証券会社に申し込みます。MBOに申し込むならSMBC日興証券に移管して(移動して)売却します。ブラザー工業のTOBに申し込むなら大和証券に移管して(移動して)売却します。

ローランドDGの配当金について

ローランドDGの配当金について

ローランドDGは12月決算企業です。毎年6月末に中間配当、12月末に期末配当の権利がもらえました。

2023年12月期の期末配当については、無配が決定しました。前回予想は1株100円でした。

ローランドDGの株主優待について

(廃止になる優待)

(1)対象となる株主・・・毎年12月31日現在の株主名簿に記載または記録された、100株以上を1年以上保有する株主
(2)株主優待の内容
・100株以上(1年以上)・・・カタログギフト3,000円相当
・300株以上(1年以上)・・・カタログギフト5,000円相当

ローランドDGの株主優待は、世界各地の名産品が届くカタログギフトです。毎年12月末の株主は年1回、優待がもらえました。

2023年12月優待については、MBO成立を条件に廃止されます。2022年12月優待が最後です。

ローランドDGの株主の今後について

ローランドDG日足チャート

ローランドDG日足チャート

日足チャートです(2024年3月14日まで)。株価がTOB価格を上回っているので、多くの株主が含み益の状態です。仮にローランドDGの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。

(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・すでに売却済み
(3)優待投資家・・・別の銘柄に乗り換える

(1)参加するにはSMBC日興証券または大和証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。

TOB価格の引き上げが行われています。2つの証券口座を先に準備して有利な条件のTOBに申し込むと、スムーズに手続きができますし、利益も多くなります。

(2)2024年2月に発表されました。急ぐ投資家は、すでに売却済みでしょう。

(3)どちらが勝っても優待が廃止されるので、別の銘柄に乗り換えます。

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