大塚家具の株式交換による上場廃止と株主優待、株主の今後について(2021年8月30日廃止)
2021年6月9日、ヤマダ電機でおなじみ、東証1部上場のヤマダホールディングス(9831)が大塚家具(8186)を株式交換で完全子会社化すると発表しました。
・大塚家具は2021年8月30日上場廃止
・ヤマダホールディングス「1」、大塚家具「0.58」
・大塚家具の株主優待は2021年4月優待が最後(予定)
大塚家具は2021年8月30日(月)に上場廃止になります。最終売買日は8月27日(金)です。
重要な株式交換比率は、ヤマダホールディングス「1」に対して、大塚家具「0.58」です。上場廃止後、大塚家具1株はヤマダホールディングス0.58株に換わります。
例えば、大塚家具100株はヤマダホールディングス58株です。ヤマダホールディングスは100株単位で取引するので、58株が単元未満株です。
(2021年8月まで)大塚家具100株
(2021年9月以降)ヤマダホールディングス58株
単元未満株は、SBI証券やマネックス証券などのネット証券を利用すれば、普通に売買できます。単元未満株でも株数に応じて配当金がもらえるので問題ありません。
大塚家具の株価について
両社の株価は「1」と「0.58」に近づくように動きます。
6月9日時点でヤマダホールディングス530円、大塚家具310円でした。仮にヤマダホールディングスの株価が530円で動かないとすると
530円×0.58=307.4円
となり、大塚家具は約3円割高となります。ただし、ヤマダホールディングスの株価も動くので
・ヤマダホールディングス600円、大塚家具348円
・ヤマダホールディングス500円、大塚家具290円
という組み合わせもあります。
親会社「ヤマダホールディングス」の株価が上がれば子会社「大塚家具」の株価も上がり、ヤマダホールディングスが下がれば大塚家具も下がる。この傾向が上場廃止まで続きます。
ヤマダホールディングスの株主優待について
(買物優待券)
(1)対象となる株主・・・毎年3月末・9月末の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容(3月末)
・100株以上・・・買物優待券1枚(500円分)
・500株以上・・・買物優待券4枚(2,000円分)
・1,000株以上・・・買物優待券10枚(5,000円分)
・10,000株以上・・・買物優待券50枚(25,000円分)
(3)株主優待の内容(9月末)
・100株以上・・・買物優待券2枚(1,000円分)
・500株以上・・・買物優待券6枚(3,000円分)
・1,000株以上・・・買物優待券10枚(5,000円分)
・10,000株以上・・・買物優待券50枚(25,000円分)
(5)発送時期
・3月優待・・・6月下旬発送予定
・9月優待・・・12月中旬発送予定
ヤマダホールディングスの株主優待は買物優待券(500円分)です。毎年3月末と9月末の株主は年2回、優待がもらえます。買物優待券は1,000円ごとに1枚使えます。
次回、2021年9月優待の権利付き最終日は2021年9月28日です。
大塚家具の株主優待について
(買物割引券)
(1)対象となる株主・・・毎年4月30日、10月31日現在の株主名簿に記載または記録された、100株以上を6ヶ月以上保有する株主
(2)株主優待の内容
・100株以上(6ヶ月以上)・・・買物割引券(家具・家電5%オフ)1枚
・1,000株以上(6ヶ月以上)・・・買物割引券(家具7%オフ、家電5%オフ)1枚
・100株以上(3年以上)・・・買物割引券(家具8%オフ、家電5%オフ)1枚
・1,000株以上(3年以上)・・・買物割引券(家具10%オフ、家電5%オフ)1枚
大塚家具の株主優待は割引券です。毎年4月末と10月末の株主は年2回、優待がもらえました。8月30日に上場廃止になるので、前回の2021年4月優待が最後と思われます。
今後、優待変更の発表が出る可能性があります。
「大塚家具→ヤマダホールディングス」による優待の変化
(1)大塚家具100株(割引券)→ヤマダホールディングス58株(優待なし)
(2)大塚家具1,000株(割引券)→ヤマダホールディングス580株(10枚:5,000円分)
大塚家具の株主は、株式交換によって株数が減少します。
そのため、大塚家具100株だけ保有していた株主はヤマダホールディングスの優待がもらえなくなります。また、大塚家具1,000株の株主は買物優待券10枚(3月:4枚、9月:6枚)に変わります。
大塚家具月足チャート
最後に月足チャート10年分です。
2015年、お家騒動による委任状争奪戦が起きました。そのときの高値が2,488円。今は約300円ですから、8分の1以下の水準です。
会員制のころをよく知る、保有期間10年超の株主もいるでしょう。現在の株価は気の毒としか言いようがありません。
長期投資が全く報われない残念な結果となりました。社長選びは重要です。