黒崎播磨のTOBによる上場廃止と配当金、株主への影響について(TOB価格4,200円)
2025年8月1日、東証プライム上場の日本製鉄(5401)は黒崎播磨(5352)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
黒崎播磨のTOB:非公開化で上場廃止へ
親会社である日本製鉄が黒崎播磨の残りの株式をすべて買い取って非公開化するため、黒崎播磨は上場廃止になる予定です。
黒崎播磨の株主は、TOBに応募して保有株を売却するか、あるいは株式市場で売却することもできます。
黒崎播磨のTOBの条件とスケジュール
1. TOB価格:4,200円
2. TOB期間:2026年2月上旬開始予定(20営業日)
3. 決済の開始日:未定
4. 買付予定株式数:上限なし、下限6,819,196株
5. 買付代理人:野村證券
6. 配当:無配
黒崎播磨の株価の今後の見通し
8月1日の終値は3,450円でした。TOB価格の4,200円が終値を上回るため、発表後、株価はTOB価格に近づく形で上昇し、その後は上場廃止まで4,200円近辺で大きな変動はなく推移すると考えられます。
黒崎播磨のTOBに応募するメリット
黒崎播磨のTOBに応募するメリットは、TOB価格の4,200円で売却できることです。
具体的には、黒崎播磨の株式を保有している証券会社から、野村證券へ移管し、応募手続きを行う必要があります。
TOBが成立した場合、株主に対して買付代金が支払われる予定です。
黒崎播磨のTOBによる配当への影響
黒崎播磨は3月決算の企業です。毎年9月末に中間配当、3月末に期末配当の権利確定日があります。
2026年3月期の配当はTOBに実施に伴い、中間配当及び期末配当ともに無配が決定しました。
黒崎播磨のTOBと株主への影響
TOB価格の4,200円が2024年2月の高値3,765円を上回るため、多くの株主にとって含み益を確定できる機会となります。黒崎播磨の上場廃止が決定すれば、保有株式の売却によって株主の損益も確定します。
投資家が検討するポイント
(1)含み益がある場合:TOBに応募することで利益を確定できる
(2)資金を早急に確保したい場合:株式市場で売却することもできる
(1)TOBに応募するには、原則として野村證券の口座が必要です。口座をお持ちの方は、TOB開始時に応募手続きをご確認ください。
(2)週明けの8月4日もしくは5日以降に株式市場で売却できます。