(追記あり)だいこう証券ビジネスの上場廃止と株主優待、配当金、株主の今後について(2020年7月29日廃止)
4月28日、東証1部上場の野村総合研究所(4307)は、だいこう証券ビジネス(8692)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
・TOB価格920円
・野村證券でTOB申し込み可能
・TOB成立を条件に、株主優待と配当が廃止
(追記)2020年7月29日上場廃止
TOB価格は920円、TOB期間は2020年4月30日(木)から6月15日(月)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、だいこう証券ビジネスは上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に、株主優待と配当が廃止されます。
だいこう証券ビジネスの株主は、TOBに参加して920円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が920円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
だいこう証券ビジネスの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
4/28 | 551 | - |
4/30 | 651 | +100 |
5/1 | 751 | +100 |
5/7 | 901 | +150 |
5/8 | 920 | +19 |
4月28日終値551円。今後、株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。
TOB価格付近まで上昇し、その後は何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
5月8日にTOB価格付近に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットは、TOB価格920円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、だいこう証券ビジネス株を購入した証券会社から野村證券に移管して(移動して)売却します。
6月22日以降、投資資金が戻ってきます。
だいこう証券ビジネスの配当金について
2021年3月期の配当金が無配に変更されます。
TOB成立が条件なので、不成立になった場合は元に戻る可能性があります。
だいこう証券ビジネスの株主優待について
(廃止になる優待)カタログギフト
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された500株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・500株以上・・・カタログギフト2,000円相当
・1,000株以上・・・カタログギフト3,000円相当
・10,000株以上・・・カタログギフト5,000円相当
だいこう証券ビジネスの株主優待はカタログギフトです。毎年3月末の株主は年1回、優待がもらえます。
2021年3月優待が廃止、2020年3月優待が最後となります。
ただし、優待についても、廃止はTOB成立が条件なので、不成立になった場合は元に戻る可能性があります。
だいこう証券ビジネスの株主の今後について
だいこう証券ビジネス月足チャート
月足チャートです。TOB価格の水準に黄色の線を引いてみました。
TOB価格より安い値段で買った投資家は含み益、逆に高い値段で買った投資家は含み損の状態です。
仮に、だいこう証券ビジネスの上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)含み損の投資家・・・TOB価格の引き上げを期待
(3)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場または夜間取引で売却
(4)優待投資家・・・優待は意思決定後に売却して乗り換える
(1)TOBに参加するには野村證券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)すでに、野村総合研究所が50%超を保有しています。状況は厳しいかもしれませんが、期待したいです。
(3)5月7日の夜間取引から売却できます。SBI証券・楽天証券・松井証券などで株を保有している方は試してみてはいかがでしょうか。
その他の方は、8日以降に売却できるでしょう。
(4)株主優待の廃止が決まったら、利益を確定します。6月16日以降にTOBの結果がわかります。
6月優待銘柄の権利付き最終日は6月26日です。スケジュールに少し余裕があるので、十分間に合うと思います。だいこう証券ビジネスは3月優待ですから、他の3月優待銘柄を探すのもアリです。
なお、TOB期間が延長されたときは、6月優待銘柄に間に合わない可能性があります。
(追記)だいこう証券ビジネスの上場廃止日決定
だいこう証券ビジネスの上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2020年7月29日(水)、売買最終日は7月28日(火)です。
だいこう証券ビジネスの株主は、売買最終日までに売却しないと、920円で強制買い取りとなります。7月31日以降、「920円×株数」の投資資金が戻ってきます。
株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。