東芝機械への上限付きTOBと株主の今後について(変更あり)
1月21日、旧村上ファンド系の投資会社「シティインデックスイレブンス」が、東証1部上場の東芝機械(6104)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと正式に発表しました。
東芝機械への上限付きTOB
(1)TOB価格・・・3,456円
(2)TOB期間・・・2020年1月21日(火)から4月16日(木)までの60営業日
(3)決済の開始日・・・2020年4月23日(木)
(4)買付予定株数・・・上限:750万株、下限:350万株
(5)証券会社・・・三田証券
(6)配当・・・影響なし
TOB価格は3,456円、TOB期間は2020年1月21日(火)から4月16日(木)までの60営業日です。
今回のTOBには購入する株数に上限が設定されているので、東芝機械の上場廃止を目的としたものではありません。
また、TOB成立によって配当が廃止されることもないです。
東芝機械日足チャート
1月22日終値3,385円。
発表当日の21日には、4,005円の高値を付けました。投資家が期待しすぎたようで、TOB価格を上回る水準まで株価が上がってしまいました。
今は落ち着いています。
TOBに参加するメリットについて
メリットは、TOB価格3,456円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、東芝機械の株を購入した証券会社から三田証券へ移管して(移動して)売却します。
4月23日以降、投資資金が戻ってきます。
ただし、参加申込が多いと、上限を超える可能性があります。750万株を超えた申し込みがあった場合、全て買い取ってもらえなくなり、一部の株数が手元に戻ってくるかもしれません。
例えば、株主が200株申し込んで、半分の100株買い取ってもらえたとすると、
(TOB前)東芝機械200株→(TOB後)東芝機械100株+現金34万5600円
このようになります。もちろん、200株買い取ってもらえることもあれば、全く買い取ってもらえないこともあります。
一方、参加申込がほとんどなくて、下限の350万株に届かないと、全ての買い付けが行われません。申し込んだ株主に東芝機械株が全部戻ってきます。
直近の株価や、他の株主の動きによって結果が左右されるので、他のTOBに比べて運の要素が強いです。
東芝機械の株主の今後について
今回のTOBの結果によって、すぐに上場廃止になるわけではありません。TOBに参加しないのであれば、普通の株主は、あまり関係ないと思います。
敵対的TOBらしいので、村上ファンドと会社側のどちらが勝つのか? 株価がどのような動きになるのか? などを注意深く観察してみてはいかがでしょうか。