田辺三菱製薬の上場廃止と配当金、株主の今後について(追記あり)
11月18日、東証1部上場の三菱ケミカルホールディングス(4188)は、田辺三菱製薬(4508)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
・auカブコム証券で申し込むと、1株2,010円で買い取ってもらえる
・株式市場だと、少し安い値段で売れる
・TOB成立で2020年3月の配当金(期末配当)が無配
・2019年9月の配当金(中間配当)はもらえる
(追記)2020年2月27日(木)上場廃止
TOB価格は2,010円、TOB期間は2019年11月19日(火)から2020年1月7日(火)までの31営業日です。
手続きが順調に進むと、田辺三菱製薬は上場廃止になります(※上場廃止日を含めたスケジュールは未定で、TOB成立後に発表されます)。これに伴い、TOB成立を条件に、期末配当が無配になります。
田辺三菱製薬の株主は、TOBに参加して、2,010円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が2,010円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
田辺三菱製薬の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
11/18 | 1,338 | - |
11/19 | 1,638 | +300 |
11/20 | 2,010 (予) |
+372 |
11月19日終値1,638円。300円ストップ高です。株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せしています。2,010円近辺まで上昇する予定です。
その後は、何も起きなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
20日にはTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加する方法とメリットについて
メリットは、TOB価格2,010円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、田辺三菱製薬を購入した証券会社から、auカブコム証券に移管して(移動して)売却します。
2020年1月15日以降、投資資金が戻ってきます。
・auカブコム証券にログイン→TOB→田辺三菱製薬の「申込」を選択
保有株をauカブコム証券に移管すると、田辺三菱製薬の「申込」ボタンが表示されます。こちらを選択して手続きを完了させます。
田辺三菱製薬の配当金について
2020年3月期の期末配当が、1株28円から無配に変更されます。TOB成立が条件ですから、不成立になった場合は元に戻る可能性があります。
なお、第2四半期(中間)の配当金1株28円は、TOBの結果に関係なく、もらえます。
田辺三菱製薬の株主の今後について
田辺三菱製薬月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格2,010円に黄色の線を引いています。
TOB価格より安く買った株主は含み益の状態です。逆に、高く買った株主は含み損の状態です。
仮に田辺三菱製薬の上場廃止が決定すると、投資家の損益が確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待
(3)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場(または夜間PTS取引)で売却
(1)auカブコム証券に口座がある方は、TOBに参加してみてはいかがでしょうか。
(2)三菱ケミカルホールディングスが、すでに56%超を保有しているので厳しい状況です。ダメ元で期待したいです。
(3)11月19日の夜間取引から売却することができます。SBI証券、楽天証券、松井証券で田辺三菱製薬株を保有している方は、試してみてはいかがでしょうか。
2,000円~2,010円で売れると良いですね。
(追記)田辺三菱製薬の上場廃止日決定
田辺三菱製薬の上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2020年2月27日(木)、売買最終日は2月26日(水)です。
田辺三菱製薬の株主は、売買最終日までに売却しないと、2,010円で強制買い取りとなります。2020年3月2日以降、「2,010円×株数」の投資資金が戻ってきます。
株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。