(追記あり)カネヨウの上場廃止と株主優待、配当金、株主の今後について
11月12日、東証1部上場の兼松(8020)は、カネヨウ(3209)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOB価格は900円、TOB期間は2019年11月13日(水)から12月24日(火)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、カネヨウは上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に、期末配当が無配になります。また、株主優待も廃止になります。
カネヨウの株主は、TOBに参加して、900円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が900円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
カネヨウの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
11/12 | 716 | - |
11/13 | 866 (予) |
+150 |
11/14 | 900 (予) |
+34 |
11月12日終値716円。13日以降、株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。
その後、何も起きなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
14日にはTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットは、TOB価格900円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、カネヨウ株を購入した証券会社から、大和証券に移管して(移動して)売却します。
2020年1月6日以降、投資資金が戻ってきます。
カネヨウの配当金について
2020年3月期の配当金が、1株25円から無配に変更されます。
TOB成立が条件ですから、不成立になった場合は元に戻る可能性があります。
カネヨウの株主優待について
廃止される株主優待
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・クオカード1,000円分
・1,000株以上・・・クオカード2,000円分
カネヨウの株主優待はオリジナルクオカードです。毎年3月末の株主は年1回、優待がもらえました。
2020年3月優待が廃止されます。2019年3月優待が最後です。
なお、優待についても、TOB成立が条件ですから、不成立になった場合は元に戻る可能性があります。
カネヨウの株主の今後について
カネヨウ月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格900円で黄色の線を引いてみました。
TOB価格より安く買った株主は、現在含み益の状態です。逆に、高く買った株主は、含み損の状態です。
仮にカネヨウの上場廃止が決定すると、投資家の損益が確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待
(3)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場(または夜間PTS取引)で売却
(4)優待投資家・・・優待廃止が確定してから別の銘柄に乗り換える
(1)大和証券に口座がある方は、TOBに参加してみてはいかがでしょうか。
(2)含み損の投資家は同様の銘柄に比べて数が多いです。TOB価格の引き上げを期待したいです。
(3)11月13日の夜間取引で売却することができます。SBI証券、楽天証券、松井証券でカネヨウ株を保有している方は、試してみてはいかがでしょうか。
(4)TOBが成立すると、優待の廃止も確定します。TOB期間が12月24日なので、25日以降に結果が出ます。
スケジュールがタイトですが、カネヨウの売却資金で12月優待銘柄(権利付最終日:12月26日)を買うことができるかもしれません。
(追記)カネヨウの上場廃止日決定
カネヨウの上場廃止が決定しました。上場廃止日は2020年3月17日(火)、売買最終日は3月16日(月)です。
売買最終日までに売却しないと、保有株は900円で強制買い取りとなります。3月19日以降、「900円×株数」の投資資金が戻ってきます。
株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。