ポラテクノの上場廃止と配当金、株主の今後について
8月27日、東証1部上場の日本化薬(4272)は、ポラテクノ(4239)に対して、TOB(株式公開買付)を行うと発表しました。
TOB価格は993円、TOB期間は2019年8月28日(水)から10月10日(木)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、ポラテクノは上場廃止になります。ただ、2020年3月期の中間配当については、無配の発表がないので実施される予定です。期末配当については、スケジュール的に無理でしょう(2020年3月末までにポラテクノが上場廃止になっているから)。
ポラテクノの株主は、TOBに参加して、993円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が993円+αに近づいたら、株式市場で売却することができます。
ポラテクノの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
8/27 | 517 | - |
8/28 | 617 | +100 |
8/29 | 717 | +100 |
8/30 | 867 | +150 |
9/2 | 1,000 (予) |
+133 |
8月27日終値517円。28日以降、株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せする予定です。
その後、何も起きなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
今回は中間配当7.5円がもらえる(予定)ので、TOB価格を超えて1,000円近辺(993円+7.5円)まで値上がりするかもしれません。
TOBに参加するメリットについて
メリットは、TOB価格993円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、ポラテクノを購入した証券会社から、カブドットコム証券に移管して(移動して)売却します。
10月18日以降、投資資金が戻ってきます。
カブドットコム証券は有名なネット証券ですから、多くの投資家が口座を持っていると思います。
ポラテクノの株主の今後について
ポラテクノ月足チャート
月足チャート10年分です。TOB価格に黄色の線を引いてみました。
ご覧の通り、TOB価格以上で購入した投資家は含み損の状態です。仮にポラテクノが上場廃止になると損失が確定します。
(1)含み益たっぷりの投資家・・・TOB参加
(2)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを狙う
(3)資金回収を急ぐ投資家・・・株価がTOB価格+αになれば、株式市場で売却
(4)何もしない
(1)カブドットコム証券に口座を持っている方は、配当の権利(権利付最終日:9月26日)をもらってから、TOBに参加してみてはいかがでしょうか。
(2)状況はかなり厳しいです。第2位の大株主「有沢製作所」がTOBに申し込む予定です。日本化薬がすでに保有する分を合わせると、ポラテクノ全体の約90%になります。ダメ元だと思います。
(3)株価がTOB価格を超えたら株式市場で売却すると良いでしょう。もし、超えなければ、配当の権利をもらってから利益確定が良いと思います。