TOB合戦中の株価について
廣済堂、TOB合戦の始まりの続きです。
MBO(経営陣等による自社買収)による上場廃止を予定している廣済堂(7868)。
旧村上ファンド系の南青山不動産(レノ)が対抗するTOB(株式公開買い付け)を行ったことにより、TOB合戦となりました。
TOB合戦が行われるのは珍しく、一般の投資家にとって、オークション会場のような祭りになります。
ソレキア日足チャート
TOB合戦でわかりやすい株価になったのは、2017年のソレキア(9867)。
チャートをご覧の通り、階段のような上がり方をしています。
TOB価格が出ると、株価がそれに近づくように急騰します。サヤ寄せです。
次に、別陣営がTOB価格を引き上げると、株価が新しいTOB価格に近づきます。
新しいTOB価格が出るまでは横ばいです。
「急騰」→「横ばい」→「急騰」が繰り返され、最終的に勝敗が決まると祭りは終わります。
ただ、買収資金には限りがあるので、TOB合戦の終わりが近づくと段差(TOB価格の上げ幅)も小さくなります。
廣済堂日足チャート
以上を踏まえて、本日の廣済堂の株価です。3月22日終値859円。
TOB価格750円に比べて、ずいぶん割高な値段になっています。
マネーゲームの可能性もありますが、TOB価格引き上げの“先”、もしくは、”先の先”を見越しているようです。