廣済堂、TOB価格700円に引き上げ
MBO(経営陣等による自社買収)による上場廃止を予定している廣済堂(7868)。
3月8日にTOB価格を含む条件を大幅に変更しました。
廣済堂のTOBの変更点
(1)TOB価格・・・610円→700円(3/8変更)
(2)TOB期間・・・2019年1月18日から3月1日まで(30営業日)→12日まで(37営業日)→25日まで(45営業日)
(3)買付予定数・・・全体の66.67%→全体の50%(3/8変更)
(4)決済の開始日・・・2019年3月29日
(5)澤田ホールディングスの記載が消える
ひとつずつ紹介します。
(1)TOB価格の引き上げ
TOB(株式公開買付)価格が610円から700円に引き上げられました。多くの株主にとって期待していた状況なので、喜んでいる方も多いと思います。
ただ、上げ幅が小さくて、レノ登場後に買った投資家は含み損です。
もう一声ほしいところですが、これ以上の引き上げは予定していないとのことです。
(2)TOB期間延長
TOB期間が2019年3月25日(月)までに延長されました。
これに伴う株主への影響は、廃止予定の配当金と株主優待についてです。後述します。
(3)買付予定数(下限)を減らす
MBO成功のハードルを、発行済み株式数の66.67%(3分の2)から50%に引き下げました。成立の確度を高めるため、とのことです。
ただ、3分の2以上集まらない場合、6月の株主総会が大きなイベントになります。
(4)決済の開始日
TOBに参加申込した投資家は、3月29日以降、「700円×株数」の投資資金が戻ってきます。
(5)澤田ホールディングスの記載が消える
TOBに申し込む大口投資家の記載がなくなりました。早い話が、「蓋を開けてみるまでわからない」状態です。
また、監査役の一人がMBOに反対したままです。
廣済堂の配当金と株主優待について
・期末配当・・・1株3円(予想)
・株主優待・・・図書カード500円分(100株以上)、2,000円分(500株以上)、3,000円分(1,000株以上)
50%以上の参加申込があれば、廣済堂の配当金と株主優待が廃止されます。逆に、失敗したら復活する可能性があります。
しかし、問題になるのは、そのスケジュールです。
廣済堂は3月決算企業なので、権利付最終日が3月26日(火)です。TOB期間終了が25日(月)。結果発表が26日。
26日の何時に発表されるかで対応が異なります。
15時より前に発表されれば、ギリギリ間に合うと思います。仮に、廃止とわかれば、別の(3月優待)銘柄に乗り換えます。
復活する可能性が出てきたら、念のために廣済堂の広報に電話で確認して、復活なら保有株を翌日に持ち越して権利を確定させます。無理なら、別の銘柄に乗り換えます。
なお、今までの経緯を考えると、TOB期間がさらに延長されて、乗り換えができなくなるかもしれません。