投資ファンドが廣済堂を買い増し(2月5日発表分)
廣済堂、旧村上ファンドが大株主になるの続きです。
2月5日16時、投資ファンド「レノ」が廣済堂を8.31%保有したと発表しました。
投資ファンドの保有状況
5.83%から8.31%へ増加しました。
初めて大量保有報告書が出てきたときと、今回の発表との違いは、廣済堂の買値です。
時系列株価とレノの数量
2月4日発表分
・1月22日・・終値609円、数量85万2600株
・1月23日・・終値609円、数量8万9500株
・1月24日・・終値609円、数量10万4900株
・1月25日・・終値608円、数量19万5000株
・1月28日・・終値609円、数量20万9800株
2月5日発表分
・1月29日・・終値635円、数量62万0300株
TOB価格610円を上回る値段で買っています。
仮にMBOが成立すると、会社側は残りの株主から610円で強制的に買い取ることができます。そうすると、レノは610円以上で買った分の差額が全て損失となります。
つまり、レノは、TOB価格の引き上げだけでなく、MBO阻止に動いていることがわかります(最初から、そのつもりだったと思いますが・・・)。
廣済堂日足チャート
2月7日終値775円。6日に高値848円を付けました。祭りになって、株価が急騰しています。
ただ、800円を大幅に上回り、その後、押し戻されているので、株式市場はTOB価格800円が妥当だろうと予想しているようです。
レノ登場後に買った投資家の売り時について
株価が乱高下すると、見ている分には楽しいですが、参加している人は売り時が悩ましいと思います。
考えられる売り時は、次の3つです。
(1)TOB期間終了前
(2)MBO失敗後
(3)TOB価格が引き上げられた後
(2)と(3)は、まだ結果がわからないので、残りの(1)についてです。
TOB期間終了前に売る
TOB期間は2019年1月18日(金)から3月12日(火)までです(※期間延長)。
レノ含むMBO反対派の理想は、できるだけ安い値段で買い増しを続けながら、他の株主がTOBに申し込まない水準で株価がキープされることです。「株価>TOB価格」であれば、株主は、もったいないからTOBに申し込みません。
何%まで保有比率を高めるかわかりませんが、MBO阻止のために買い続けるでしょう。
少なくとも、TOB期間終了までに、株価が610円を下回ることはないと予想できます。
レノ登場後に買った投資家は、MBOの結果に関係なく、買値より高く売れれば成功です。
まだまだ先は長いので、目先の株価に一喜一憂しても仕方ないです。
クライマックスはもう少し後でしょう。売るべき時に、株価が上がっていると良いですね。