ジェクシード、TOB情報による混乱で株価急騰
1月31日、香港BMIグループは、ジャスダック上場のジェクシード(3719)に対して、TOB(株式公開買付)を行うと発表しました。
ところが、公開買付の情報開示で、新聞での公告と、公開買付届出書の提出に時差があり、ジェクシードの取引で混乱が発生しました。
時系列は以下の通りです。
・早朝・・・新聞公告
・10時43分・・・公開買付届出書(EDINET)
・11時7分~12時30分・・・売買停止(東証)
・12時15分・・・会社発表
・12時31分・・・売買再開
今回のTOB情報は、31日の朝刊で確認することができます。「公開買付開始公告についてのお知らせ」に載っています。
その後、公開買付届出書が提出されて、10時43分にEDINETで見られるようになりました。
東証がジェクシード株を売買停止にしたのは11時7分からです。前場終了まで停止されて、情報が周知されたとのことで後場から売買再開、という流れです。
TOBの詳細について
TOB価格は120円。TOB期間は2019年1月31日(木)から3月14日(木)までの30営業日です。
BMIグループは、ジェクシード株の33.34%(616万8200株)の取得を予定しています。全株式を購入するわけではありません。
ジェクシード2019年1月31日5分足チャート
当日の5分足チャートです。1月31日終値137円。高値144円まで株価が急騰しました。
ジェクシードの株価が上がり始めたのは、10時40分過ぎですから、公開買付届出書が出た辺りです。
新聞でTOB情報を確認した人は、売買停止になるまで、ジェクシード株を自由に取引できました。
一般的に、TOBが発表されたら、株価はサヤ寄せするように上昇(下落)します。
しかし、TOB情報が浸透していなかったため、好きなだけ110円前後で買うことができました。
この時間帯の某掲示板では、TOB情報の詳細を求める声と、株価の動かない異様な光景で賑わっていました。
なお、チャートをご覧の通り、現在の株価はTOB価格を上回っているので、マネーゲームで上がり過ぎた可能性があります。
また、会社側もTOBについて知らなかったようで、賛成or反対の意見も出ていません。