アルパイン、臨時株主総会前後の株価と株主の今後について
12月5日、アルパイン(6816)の臨時株主総会が行われました。アルプス電気(6770)との株式交換による経営統合の是非を問う株主総会です。
アルパインの株主は、承認可決されれば1株100円の配当金が、否決されれば1株300円の配当金がもらえます。
インターネットでの投票も4日17時まで受け付けていたので、参加した方も多かったでしょう。
会社側は分厚い資料を用意したり、委任状の記入例を賛成になるよう促してみたりと、色々な駆け引きが行われていました。
結果はご存じの通り、承認可決されました。
アルパインは2018年12月26日(水)に上場廃止となります。25日(火)が最終売買日です。
2019年1月から新会社アルプスアルパイン(6770)が上場します。
重要な株式交換比率はアルプス電気「1」、アルパイン「0.68」で変わりません。上場廃止後、アルパインの株主は、アルプス電気0.68株が割り当てられます。
また、1株につき100円の配当金ももらえます。
アルパイン2018年12月5日5分足チャート
12月5日終値1,794円。前場終了後に決定したようで、後場から株価が急落しました。
アルプス電気2018年12月5日5分足チャート
12月5日終値2,630円。アルプス電気は逆に株価が急騰しています。とは言え、株式交換比率があるので、どちらか一方が比率を無視して上がる(下がる)ことはありません。
両社の株価を比較すると、雲行きが怪しいころにはアルパインの割高な状態が続いていました。
しかし、11月下旬に投資ファンドの一部が賛成に回るとわかると、両社の差が縮まり始めます。
結局、12月5日には、比率とほぼ同じ水準まで落ち着いてしまいました。
アルパインの株主の今後について
アルパインの株主は、上場廃止以降、新会社アルプスアルパインの株に換わります。アルパイン100株は、アルプスアルパイン68株です。
アルプスアルパインは100株単位で取引するので、68株は単元未満株です。
単元未満株は、SBI証券やマネックス証券などのネット証券を利用すれば普通に売買できます。単元未満株でも株数に応じて配当金がもらえるので問題ありません。
12月26日上場廃止ですから、あと3週間弱と迫っています。スケジュールがタイトなため、そのまま新会社の株主を続ける投資家が多いと思います。
2019年になって株価が落ち着いてから考えると、「保有継続or乗り換え」の冷静な判断ができそうです。