ユーシンの株主優待タダ取りについて
ユーシンの上場廃止と株主優待、株主の今後についての続きです。
前回の記事では、主に、ユーシンの株主に関する情報について紹介しました。今回は、これからユーシンの株主になる方や株主優待がほしい方向けに、優待タダ取りの可能性について紹介します。
11月7日、ミネベアミツミ(6479)は、ユーシン(6985)に対して、TOB(株式公開買付)を行うと発表しました。
TOB価格は985円。TOB期間は2019年1月下旬~を予定しています。ユーシンはミネベアミツミの完全子会社となるため、上場廃止になる予定です。
ユーシン日足チャート
11月9日終値976円。株価がサヤ寄せしてから、横ばいが続いています。今後もこの状況が続く見込みです。
株主優待の権利落ちによる株価下落はあるのか?
12月末時点のユーシンの株主は、1,000円分のクオカードがもらえます。
これから株主になるなら、最短で12月25日購入→26日売却で優待の権利をゲットできます。
通常、上場廃止になるTOBの場合、優待を廃止するか、もしくはTOB期間が優待の権利と重ならないことが多いです。
ところが、今回のユーシンでは、TOB発表を先に行ったため、サヤ寄せした状態と優待の権利確定が重なっています。
・12月25日購入・・・優待がもらえる
・12月26日購入・・・優待がもらえない
一般的に、優待の権利落ち日(12月26日)には株価が下落します。株主優待の換金価値の分だけ(それ以上に)下がります。
しかし、TOBが予定されているので、株価が下がったら買い注文が殺到して株価が元に戻ると思います。
もし、株価が元に戻らなければ、TOBに参加(申し込み)すると、ミネベアミツミが985円でユーシン株を買い取ってくれます。買値との差額が儲かるわけです。
これらを踏まえて、今後考えられるパターンは以下の3つです。
(1)TOB価格+αで株価が推移する
株式市場が株主優待の換金価値を評価すると、株価が985円より高い値段で横ばいになるかもしれません。12月26日以降は、985円を少し下回る水準に戻ります。
(2)株主優待が実質タダで取り放題になる
株主優待の価値を全く無視して、ずっと985円より少し下回る水準で株価が推移します。
そのときは、約10万円の資金で、1,000円分のクオカードが“タダ取り”できるようになります。家族みんなで100株ずつ買って、(予算に応じて)タダ取りに参加してみましょう(※失敗しても責任は取れません)。
(3)株主優待の廃止を後日発表&TOB中止を発表
ドタキャンです。投資の世界は何があるかわからないので、この可能性もあります。
過去の事例を教えて
同様の事例は、ケンコーコムで確認しました。ケンコーコムのときは、(2)株主優待が実質タダで取り放題、になり、管理人もケンコーコムの株主優待をタダでもらいました。
もちろん、ユーシンも同じように当てはまるかわかりません。