テクニカル電子の上場廃止と株主の今後について
2月6日、大和ハウス工業(1952)が子会社を通じて、テクニカル電子(6716)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOB価格は3,300円、TOB期間は2月7日(水)から3月22日(木)までの30営業日までです。手続きが順調に進むと、テクニカル電子は上場廃止になります。
これに伴い、期末配当もTOB成立を条件に廃止となります。
テクニカル電子の株主は、TOBに参加して3,300円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が3,300円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
テクニカル電子の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
2/6 | 2,556 | - |
2/7 | 3,060 | +504 |
2/8 | 3,300 | +700 |
2月6日終値2,556円。今後、テクニカル電子の株価は3,300円近辺まで上昇します。この現象をサヤ寄せといいます。その後、何も起きなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
TOBに参加するメリットについて
メリットは、TOB価格3,300円で買い取ってもらえること、TOBの手続きが経験できることです。
具体的には、テクニカル電子の株を、購入した証券会社からSMBC日興証券へ移管して(移動して)売却します。3月28日以降、投資資金が戻ってきます。
なお、TOBに参加(申込)する場合は、証券口座が必要です。SMBC日興証券はネット経由の申し込みが可能です。
テクニカル電子の株主の今後について
テクニカル電子の月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格に黄色の線を引いてみました。多くの株主にとって、この水準は大きな含み益が得られる状況です。
しかし、アベノミクス後のピークで買った方は、TOB価格の水準まで上がっても含み損が解消されません。
株主の購入時期によって、対応が分かれるところです。
(1)含み益の株主
・TOBに申し込むか、3,300円近辺で株式市場で売却
(2)含み損の株主
・TOB価格引き上げを狙って、TOB期間ギリギリまで待つ
(3)これから投資する場合
・投資ファンドや大株主などの動向を注意深く監視する
ご参考ください。
(追記)テクニカル電子の上場廃止日決定
テクニカル電子の上場廃止が決定しました。上場廃止日は2018年4月24日(火)、売買最終日は4月23日(月)です。
株主の保有株は3,300円で強制買い取りとなります。4月27日以降、「3,300円×株数」の投資資金が戻ってきます。
株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。