鈴縫工業の上場廃止と株主の今後について
12月19日、東証2部上場の鈴縫工業(1846)は、MBO(経営陣等による自社買収)を発表しました。
TOB価格は390円、TOB期間は2017年12月20日(水)から2018年2月13日(火)までの34営業日です。手続きが順調に進むと、鈴縫工業は上場廃止になります。期末配当も無配になる予定です。
鈴縫工業の株主は、TOBに参加して390円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が390円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
鈴縫工業の今後の株価について
12月19日終値327円。今後、鈴縫工業の株価は390円近辺まで上昇します。この現象をサヤ寄せといいます。その後、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
となるところでしたが、今回は例外が発生しました。
TOBに参加するメリットについて
メリットは、TOB価格390円で買い取ってもらえること、TOBの手続きが経験できることです。
具体的には、鈴縫工業株を、購入した証券会社からSMBC日興証券に移管して(移動して)売却します。投資資金が戻ってくるのは2018年2月19日以降になります。
TOBに参加するには、SMBC日興証券の口座が必要です。
鈴縫工業の株主の今後について
鈴縫工業月足チャート
過去5年分の月足チャートです。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。ほとんどの株主が含み益の状態です。
ただし、12月20日終値391円となり、TOB価格を上回る水準まで上昇しました。これは、多くの投資家が納得していない、もしくは何かが起きる可能性を示しています。
会社側も指摘しているように、TOB価格390円が1株純資産507円より大幅に下回っているので、安すぎるとの判断でしょう。
管理人が株主であれば、2018年2月上旬まで待って、TOB価格引き上げに賭けたいです。
(追記)鈴縫工業の上場廃止日決定
鈴縫工業の上場廃止が決定しました。上場廃止日は2018年3月20日(火)、売買最終日は3月19日(月)です。
株主の保有株は390円で強制買い取りとなります。3月26日以降、「390円×株数」の投資資金が戻ってきます。
TOB価格が引き上げられなくて残念です。株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。