アークのディスカウントTOBについて
11月29日、東証1部上場の三井化学(4183)は子会社を通じて、アーク(7873)に対してTOB(株式公開買付)を行うと発表しました。
アークは現時点で上場廃止を予定していません。
アーク日足チャート
11月30日終値124円。高値132円まで急騰しました。低位株のディスカウントTOBが発表されると、こういうことがよく起きます。
ディスカウントTOBを行うメリット
今回のような手法は、大口投資家による取引でよく見られます。ディスカウントTOBであれば、株価より安いTOB価格で申し込む投資家が限られます。
株式市場で大量に保有株を売却すると値崩れを起こすので、まとめて売りたい大口投資家(オリックスなど)とまとめて買いたい大口投資家(三井化学)との取引をスムーズにつなぐことができます。
株価がこれからTOB価格を下回ることはないのか?
可能性は低いですが、あるでしょう。
ソフィアホールディングス日足チャート
直近の事例では、ソフィアホールディングス(6942)が該当します。
11月30日終値1,690円。TOB価格1,700円ですから、すでに株価が下回っています。ソフィアホールディングスのケースでは、TOB発表直後に株価が下落しました。
ただし、こうなると逆にチャンスがやってきます。株式市場で安く買ってTOBに申し込むと、差額が儲かる可能性があるからです。
アークも同様の状況になるとは言えませんが、100円割れを待つのはアリだと思います。