理研コランダムのディスカウントTOBについて
8月7日、東証1部上場のオカモト(5122)は、理研コランダム(5395)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOB価格は229円、TOB期間は8月8日から9月5日までの20営業日です。
理研コランダムは上場廃止を予定していません。
理研コランダム日足チャート
8月8日終値238円。前日比3円高(+1.28%)でした。TOB価格(229円)が直近の株価を下回るディスカウントTOBの事例です。
ディスカウントTOBを行うメリット
今回のような手法は、大口投資家による取引でよく見られます。ディスカウントTOBであれば、株価より安いTOB価格で申し込む投資家が限られます。
株式市場で大量に保有株を売却すると値崩れを起こすので、まとめて売りたい大口投資家とまとめて買いたい大口投資家(オカモト)との取引をスムーズにつなぐことができます。
株価がこれからTOB価格を下回ることはないのか?
絶対とは言えませんが、可能性はかなり低いでしょう。
TOB発表後も株価が堅調に推移しています。株式市場では、TOB価格を意識せずに取引されているようです。
オカモトがTOBで買い取る株数に上限が設定されているので、一般の個人投資家が株式市場で安く購入してTOBに参加しても儲からなそうです。
TOB期間も20営業日と短いですし、スケジュールが非常にタイトです。理研コランダムの株価を監視して終わりになるかと思います。