上場廃止予定の日本コロムビアに投資ファンドが友好的TOB
日本コロムビアの上場廃止と株主の今後についての続きです。
6月1日、投資ファンドが日本コロムビア(6791)に対して、TOB(株式公開買付)を行うとの報道がありました。
その結果、東証は12時30分まで、日本コロムビア株の売買を停止にしました。31分に再開すると株価が急騰します。TOB価格とされる790円付近まで上昇しました。
結局、766円で取引を終えます。前日比65円高(+9.27%)でした。
18時45分、日本コロムビアは投資ファンドの提案に対する見解を発表します。
投資ファンドは日本コロムビアに対して、フェイスからの乗り換えを勧めているようです。
日本コロムビア日足チャート
直近3ヵ月分の日足チャートです。
株式交換による完全子会社化では、フェイスの株価によって日本コロムビアの株価が左右されます。フェイスが上がれば日本コロムビアが上がり、フェイスが下がれば日本コロムビアも下がります。
ところが、今回の発表によって、その傾向に狂いが生じます。株式交換比率はフェイス「1」に対して日本コロムビア「0.59」。フェイスの6月1日終値は1,243円です。
1,243円×0.59=733.37円
となり、日本コロムビアの株価が766円ですから、フェイスに比べて、かなり割高な水準まで上昇しました。
日本コロムビアの株主の今後について
このまま何も起きなければ、日本コロムビアは7月27日に上場廃止となり、日本コロムビア株はフェイス株に換わります。
仮に、投資ファンドがTOB価格790円で全ての株を買い取るのであれば、株価は790円近辺で横ばいになるでしょう。株主はTOBに参加(申込)するかどうかを選びます。一部買い取りの場合はもう少し複雑になります。
株主にとって、いちばんオイシイのは、フェイスが株式交換からTOBに切り替えて、ソレキアのときのようなTOB合戦になることです。
もし、2013年5月の高値1,260円まで上がれば、個人投資家も納得して売りやすいと思います。株価がもっと上がるといいですね。