ホリイフードサービスのディスカウントTOBについて
4月17日、TBIホールディングス(非上場)は、ホリイフードサービス(3077)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOB価格は430円、TOB期間は2017年4月18日から5月22日までの22営業日です。
ホリイフードサービスは上場廃止を予定していません。しかし、TOBの参加申込があれば、TBIホールディングスは全ての株式を買い取るとのことです。
ホリイフードサービス日足チャート
直近3ヶ月間の日足チャートです。本日18日終値が547円。前日比9円安(-1.62%)でした。
今日の値下がりよりも、3月下旬の下落が目立ちます。これは株主優待の権利落ちです。3月28日が権利付売買最終日、29日が権利落ち日でした。
29日に買っても株主優待はもらえないため、その分、株価が下落します。
ホリイフードサービスの株主優待は食事券(お米に変更可能)です。100株以上の株主がもらえます。株数と食事券の一覧はご覧の通りです。
・100株以上・・・2,000円相当の食事券
・500株以上・・・5,000円相当の食事券
・1,000株以上・・・1万円相当の食事券
株主優待の換金価値が高いほど、権利落ち日の株価下落も大きくなります。
では、本題のディスカウントTOBについてです。
ディスカウントTOBとは?
発表前の株価より安い値段でのTOBをディスカウントTOBと言います。
ホリイフードサービスの場合は、直近の株価(556円:4/17)よりも安いTOB価格(430円)ですから、ディスカウントTOBとなります。
ディスカウントTOBを行うメリット
今回のような手法は、大口投資家による取引でよく見られます。ディスカウントTOBであれば、株価より安いTOB価格で申し込む投資家が限られるからです。
安く買いたい大口投資家(TBI)と安くてもいいから売りたい大口投資家(会長)との取引をスムーズにつなぐことができます。
株価がこれからTOB価格を下回ることはないのか?
絶対とは言えませんが、可能性はかなり低いでしょう。
もし下がったら、逆にチャンスです。株式市場で買ってTOBに申し込むと、その差額が儲けとなります。例えば、株価が400円に下がったとすると、
利益=(430円-400円)×株数-売買手数料
となり、「30円×株数」が利益です。
今は市場全体が不安定ですから、業績以外の理由で下がることがあります。期待できるかもしれません。
なお、今回のTOBに申し込むには、SMBC日興証券の口座が必要です。TOB期間が22営業日と短いので、参加する方は、お早めにどうぞ。