日置電機が優待廃止で株価急落
4月7日、東証1部上場の日置電機(6866)が株主優待の廃止と配当予想の修正(増配)を発表しました。
株主優待制度の廃止、配当方針の変更および配当予想の修正に関するお知らせ
廃止になった株主優待
(1)対象となる株主・・・毎年6月末に100株以上保有する株主
・100株以上・・・信州りんご3.5kg
・1,000株以上・・・信州りんご5kg
(2)発送時期・・・12月上旬
日置電機の株主優待はりんごでした。今回、株主優待を廃止した代わりに、配当金を10円増配しています。
その結果、今期は1株40円から50円に増えました。
100株の株主は
(変更前)りんご3.5kgと配当金4,000円(40円×100株)
(変更後)配当金5,000円(50円×100株)
となります。
変更前と変更後を比べると、価値が減少していることがわかります。りんご3.5kgと現金1,000円では、りんごの方が価値が高いです。
また、6月にりんごがもらえる銘柄は日置電機だけでした。そのため、優待がなくなった反動で株価が急落しています。
日置電機日足チャート
10日終値は2,143円。前日比112円安(-4.97%)でした。
優待廃止発表直後に、個人投資家が一斉に売り注文を出したようです。別の優待銘柄に乗り換えたのでしょう。
ちなみに、増配を考慮した配当利回りを計算すると
配当金50円÷株価2,143円×100≒2.33%
となります。配当利回り4%超の銘柄がたくさんある中ではかなり厳しいです。
優待廃止で売却した投資家は二度と戻ってきません。廃止に気付いていない投資家も、たくさんいるでしょう。これからも優待投資家の売りが発生する可能性が高いです。
しばらくの間、日置電機に近づかないことをおすすめします。