攝津製油の上場廃止と株主の今後、株主優待について
2月7日、東証1部上場の日清オイリオグループ(2602)は、攝津製油(2611)を株式交換で完全子会社化すると発表しました。
攝津製油は、2017年4月26日に上場廃止となります。売買最終日は4月25日です。
最も重要な株式交換比率は、日清オイリオグループ「1」に対して、攝津製油「0.785」です。上場廃止後、攝津製油1株は、日清オイリオグループ0.785株に換わります。
攝津製油の株価について
今後、両社の株価は「1」:「0.785」でほぼ釣り合うように動きます。本日の終値は日清オイリオグループが537円、攝津製油が417円です。
日付 | 日清 オイリオ |
攝津製油 | 比率 |
---|---|---|---|
2/7 | 541 | 378 | 0.699 |
2/8 | 537 | 417 | 0.777 |
両社の時系列株価です。右の列は、日清オイリオグループを「1」としたときの比率です。2月7日から8日にかけて攝津製油の株価が上昇し、比率が「0.785」に近づいていることがわかります。この現象をサヤ寄せと言います。
チャートで見ると、ご覧の通りです。
攝津製油日足チャート
発表前は攝津製油が割安な状態だったため、株価が急騰しています。攝津製油が上場廃止になるまで、この傾向が続く予定です。
株主の今後について
攝津製油の株主は、上場廃止以降、保有株が日清オイリオグループ株に換わります。攝津製油1,000株は、日清オイリオグループ785株になります。
日清オイリオグループは1,000株単位で取引するので、785株は単元未満株となります。
単元未満株は、SBI証券やマネックス証券、カブドットコム証券などのネット証券では、割安な手数料で売買できます。攝津製油株をこれらのネット証券で買っていれば、全く問題なく日清オイリオグループ株を持ち続けても良いと思います。
単元未満株でも、株数に応じて配当金がもらえます。
日清オイリオグループと攝津製油の株主優待について
ただ、問題は株主優待です。
日清オイリオグループ株主優待
(1)対象株主・・・毎年3月31日の株主名簿に記載された1,000株以上保有の株主
(2)株主優待・・・3,000円相当の自社製品(日清オイリオギフト)
(3)送付時期・・・6月末~7月上旬予定
日清オイリオグループの株主優待は、3,000円相当の自社製品です。3月末の株主は、日清オイリオギフトがもらえます。3月28日までに買えば間に合います。
攝津製油株主優待
(1)対象株主・・・毎年3月31日の株主名簿に記載された1,000株以上保有の株主
(2)株主優待・・・3,000円相当の自社製品
攝津製油の株主優待も3,000円相当の自社製品です。3月末の株主は、株主優待がもらえます。3月28日までに買えば間に合います。
どちらの株主優待も、もらうためには1,000株以上が必要です。おそらく、優待目当ての投資家は1,000株保有でしょうから、単元未満株では日清オイリオグループの株主優待がもらえなくなります。
・攝津製油の上場廃止後、日清オイリオグループの単元未満株を215株追加購入して1,000株にする
・攝津製油の優待(+配当金)の権利をもらった後で別の優待銘柄に乗り換える
主に2つの選択肢が考えられます。上場廃止は2017年4月26日ですから、じっくり考える時間がありますね。