ジーンズメイトのディスカウントTOBについて
1月16日、ライザップグループ(2928)は、ジーンズメイト(7448)に対して、TOB(株式公開買い付け)と第三者割当増資を行うと発表しました。
TOB価格は160円、TOB期間は1月17日から2月13日までの20営業日です。
ジーンズメイトは上場廃止を予定していません。しかし、ライザップグループはTOBの参加申込があれば、全ての株式を買い取るとのことです。
ジーンズメイト日足チャート
過去3ヶ月間の日足チャートです。本日終値は302円です。一時361円まで上昇しました。TOB価格とは大きな開きがあります。
以前、紹介した大泉製作所と同じケースです。今回のポイントはディスカウントTOBであること、上場廃止にならないこと(上場維持)の2つです。
ディスカウントTOBとは?
発表前の株価より安い値段でのTOBをディスカウントTOBと言います。
ジーンズメイトの場合は、直近の株価(209円:1/16)よりも安いTOB価格(160円)ですから、ディスカウントTOBとなります。
上場廃止にならないことの意味とは?
上場廃止にならないTOBでは、株価とTOB価格が近づく「サヤ寄せ」という現象が起きるとは限りません。大泉製作所のときも、TOB価格まで下がることはありませんでした。今のところ、ジーンズメイトも同じ道を歩んでいます。
今回のような手法は、大口投資家による取引によく用いられます。ディスカウントTOBにしておけば、株価より安いTOB価格で申し込む投資家はいないです。「安く買いたい大口投資家(ライザップグループ)」と「安くてもいいから売りたい大口投資家」との取引をスムーズにつなぐことができます。
ジーンズメイトの株価は今後、TOB価格を下回ることはないのか?
物事に絶対はないので、株価がTOB価格160円を下回ることはもちろんあります。しかし、そうなると逆にチャンスです。もし、株価が160円より安くなれば、株式市場で買ってTOBに申し込むと、その差額をゲットできます。
ただ、昨日・今日の株価の動きやライザップブランドを考えると、TOB期間終了までに株価が急落する可能性はかなり低いと思います。
まとめ
ジーンズメイトの株主は、今後の業績に気をつけて投資を続ける。それ以外の投資家は、TOB期間終了までチャンス到来を待ちたいです。
ちなみに、大泉製作所は、TOB以降も順調に値上がりを続けています。本日の終値は、80円ストップ高の571円でした。ジーンズメイトも同じように株価が上がるといいですね。