ノバレーゼへのTOBと株主の今後
9月1日、投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループが、東証1部上場のノバレーゼ(2128)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOB価格は1,944円、TOB期間は9月2日から10月18日までの30営業日です。手続きが順調に進むと、ノバレーゼは上場廃止になります。
ノバレーゼの株主は、TOBに参加(申込)して1,944円で保有株を買い取ってもらうことができます。もしくは、株価が1,944円に近づいたら株式市場で売却することもできます(※安い値段で売るともったいないのでご注意ください)。
ノバレーゼの今後の株価について
日付 | 株価 | 値幅 |
---|---|---|
9/1 | 792 | - |
9/2 | 942 | +150 |
9/5 | 1,092 (予定) |
+150 |
9/6 | 1,392 (予定) |
+300 |
9/7 | 1,944 (予定) |
+600 (2倍) |
今後、ノバレーゼの株価は、1,944円近辺まで上昇し、その後は上場廃止まで横ばいが続きます。日程と予想の株価はご覧のとおりです。日本の株式市場は、1日に動く値幅に制限があります。そのため、一気にTOB価格と同じ値段まで上がりません。9月8日以降は、普通に売買ができるようになるでしょう。
TOBに参加するメリット・デメリット
TOBに参加(申込)するメリットとデメリットは、以前スタバのときに紹介しました。
メリットは主に、TOB価格1,944円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。デメリットは、投資資金の回収が遅くなること、手続きが面倒なことです。
具体的には、ノバレーゼの株を、購入した証券会社から野村證券に移管して(移動させて)売却します。投資資金が戻ってくるのは10月25日以降になります。
ノバレーゼの月足チャート
ノバレーゼは、配当金が無配になり、株主優待もなくなりました。ドキッとするかもしれませんが、TOB価格がすごく高いので全然気にならないと思います。投資ファンドは太っ腹ですね。
TOB価格1,944円という水準は、上場来高値(1,206.6円)より大幅に高く、保有し続けていれば、株主全員が儲かることになります。
直近TOBのプレミアム(直前1ヶ月)
銘柄 | コード | 発表 | プレミアム |
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エヌジェーケー | 9748 | 5/10 | 44.54% |
大崎エンジニアリング | 6259 | 5/11 | 119.78% |
ギャバン | 2817 | 5/12 | 19.73% |
日本研紙 | 5398 | 5/13 | 7.78% |
共成レンテム | 9680 | 7/25 | 75.82% |
ダルトン | 7432 | 8/3 | 56.86% |
日本合成化学工業 | 4201 | 8/5 | 59.37% |
フォトクリエイト | 6075 | 8/10 | 45.63% |
シーエスロジネット | 2710 | 8/12 | 76.77% |
ノバレーゼ | 2128 | 9/1 | 143.61% |
TOB価格が発表前の株価より高い場合はプレミアム、安い場合はディスカウントと言います。ノバレーゼが突出して高いことがわかります。直近の株価の2.44倍はなかなか見られないオイシイ条件です。
もし、管理人がノバレーゼ株を保有していれば、株価が1,944円に近づいた時に株式市場で売却します。目安はTOB価格の99.5%です。1,935円以上になれば売っても良いと思います。