ワタミの業績下方修正と株価
5月2日取引終了後、ワタミ(7522)は、2014年3月期決算の下方修正を発表しました。
本業である営業利益と経常利益は減益に、当期純利益は赤字転落となりました。通常であれば、ここまで極端な下方修正を発表すると、株価は暴落、いや、ストップ安になってもおかしくありません。
ところが・・・
ワタミ5分足チャート2営業日分(5月2日・7日)
本日終値は1,342円。前日(前営業日)に比べて143円安の水準でした。チャートをご覧の通り、1,312円の安値から反発しています。株価があまり下がらなかったのは、おそらく「株主優待」が影響していると思われます。
ワタミの株主優待には、6,000円分(500円×12枚)の金券があります。ワタミを100株購入すると、これが年2回(3月末・9月末)、株主に送られます。1年で12,000円分です。
本日の株価1,342円で株主優待利回りを計算しますと
12,000円÷(1,342円×100株)×100≒8.94%
になります。株価が下がれば下がるほど、株主優待利回りが高くなり、株主優待の価値も高まります。
ここまで利回りが高くなると、「株価が下がれば優待狙いの買いが増える」ではなく、「一度株主になれば、なかなか売らない」という状況が生まれます。ワタミの常連であれば、株主優待だけで投資資金を回収できる可能性があるからです。
売り注文が少ないと、当然、株価も下がりにくくなります。株主優待は、(短期的な)株価対策として、かなり有効のようです。