上場廃止株(倒産)の取引
3月から、月2社くらいのペースで倒産による(粉飾・虚偽記載含む)上場廃止企業が出ています。株式市場に上場している企業は、上場廃止が決定されると「整理ポスト」「整理指定銘柄」となるわけですが、この約1ヶ月の間に取引が活発になる瞬間がよく見られます。
マネーゲームの発生
たぶん、2ch用語だと思うのですが、この状況は「祭り」と呼ばれ、短期的な資金がどっと流れ込み、一時的な上昇が起こります。
もちろん、これは長続きせず、長くて1週間、短ければその日のうちに終了し、逃げ切れずに取り残された投資家は大損する結果となります。本気で取り組むのであれば、損切りの徹底は必須です。
投資歴の長い方ならご存知ですが、このマネーゲームブームを作りだしたきっかけは、あの「あしぎん」です。あしぎんで儲けたとされる男性が名古屋テレビ塔から紙幣をばらまいた事件は有名な話です。
マネーゲームに対する倫理感
ウチの親父は、むかし、「上場廃止になる株は、恥ずかしくて窓口なんかで買えない」と言っていた記憶があります。「店員にバカにされるんじゃないか」と思い、この注文ができなかったそうです。
しかし、インターネット証券の普及によって、取引画面に入力するだけになりましたから、注文に対するハードルが劇的に低くなりました。
管理人のマネーゲームに対する考え
個人的には、純粋なデイトレでも、このような上場廃止株のマネーゲームでも、「儲けた者勝ち」だと思っています。最近、自分で積極的にマネーゲームを行うことは少なくなりましたが、やりたい人はやればいいんじゃないですかね。
デイトレ等に批判的な意見があることは知っていますし、それを否定するほどエライ人間じゃないので、「やりたいなら、やればいい」のスタンスなんです(といっても、初心者は近づかない方がいいです)。
最近のマネーゲーム(上場廃止株)の傾向
多くの銘柄に見られる現象は、「上場廃止発表後の寄り付き(始値)が1ケタ株価にならない」ということです。↑のあしぎんのように1円になることはもちろんのこと、最初から2~9円にならないのも当たり前です。
これは「フライング」と呼ばれています。以前は、一度購入すると、数倍になっていたものですが、いつの間にか「株価が1円上がるとすぐに売り抜ける」1円抜きが流行っちゃいました。
その結果、株価が完全に値下がりするまで待つ必要がなく、上場廃止株でありながら、上場中の銘柄よりも株価が高いことが当然のように起こっています。
フライングに対する批判
1円抜きが定番化したものだから、マネーゲーム愛好家から「寄り付くのが早いんだよ!!」との批判が続出しています。ただ、このフライングにも良いことがあって、それが
上場廃止決定前の株主救済
です。そもそも、「上場廃止になるような株を保有するのは株主が悪い」という指摘があるかもしれません。しかし、粉飾決算が当たり前のように起こる日本では、株主があまりにも気の毒です。ですから、こういう救済的な意味合いがあってもいいんじゃないかと思い始めています。
どうしてこの時期に上場廃止株について触れたの?
ここまで長々と書いてきましたが、早い話が「NY市場の株価が急落しているから、トスコ(3304)とアリサカ(2328)は要チェックですよ」ということです。
別に買う必要はありません(むしろ近づかない方が良い)が、「マネーゲームが起こるってこういう感じなんだな」と雰囲気をつかんでいただければと思っている次第です。
もちろん、上がるかどうかわかりませんので、単なる「おっさんの独り言」です。時間のある方は、月曜日の相場をご覧ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。