優待投資家狩りって何ですか?
先日、某掲示板に「優待投資家狩り」が載っていました。
(※正しくは「投資家」の部分が「○○←差別用語」です)
いったい、優待投資家狩りとは、どのような投資手法なのでしょうか?
福留ハム(2291)の株主優待
「優待投資家狩り」という言葉はとても”おっかない”印象がしますが、投資手法としては至極まっとうです。
具体例として紹介されていたのが福留ハム(2291)という銘柄。3月末時点の株主は、福留ハムの自社商品がもらえます。自社商品の内容は、もちろん「ハム」です。某掲示板によると、このハムはすごくおいしいらしいです。
株主優待が魅力的であるほど、権利確定月に近づくと、該当銘柄の株価が上昇する傾向にあります。
福留ハム(2291)月足チャート5年分
福留ハムも例外でなく、3月に向けて株価が上昇しています。この現象を利用したのが「優待投資家狩り」です。
株主優待の権利確定の数カ月前に優待銘柄を購入、権利確定の直前に売却し、その差額を儲けます。
福留ハムの例では、毎回前年12月に購入し、翌年3月に売却すれば、値上がり益が手に入ります。株主優待に特別な思い入れ・こだわりがない投資家は、このような手法を活用します。
ただし、この手法が通用する銘柄は限られています。
ドクターシーラボ(4924)月足チャート3年分
前に紹介した、1月決算の「ドクターシーラボ(4924)」です。ご覧の通り、2012年、2013年で同様の手法を用いると、確実に含み損になります。狩人が逆に返り討ちになっているサンプルです。
このように、銘柄によって成功する・しないが分かれるため、投資家には銘柄選択の目利き(めきき)が求められます。自信のある投資家向けの手法と言えます。
もし、自分にとって欲しくない(もしくは地域的な事情で使えない)株主優待の出る企業があれば、優待投資家狩りを試してみても良いかもしれませんね。