(追記あり)ニッセイのTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(2022年2月14日廃止)
2021年11月8日、東証1部上場のブラザー工業(6448)は、ニッセイ(6271)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・1,500円
(2)TOB期間・・・2021年11月9日(火)から12月21日(火)まで
(3)決済の開始日・・・2021年12月28日(火)
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限180万1242株
(5)証券会社・・・野村證券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格1,500円、TOB期間は2021年11月9日(火)から12月21日(火)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、ニッセイは上場廃止になります。また、TOB成立を条件に、2022年3月期の期末配当が無配になります。
ニッセイの株主はTOBに参加して1,500円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が1,500円に近づいたら株式市場で売却できます。
ニッセイの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
11/8 | 1,090 | - |
11/9 | 1,390 | +300 |
11/10 | 1,500 | +110 |
11月9日終値1,390円。前日比300円ストップ高。TOB価格にサヤ寄せしています。
今後、TOB価格付近まで上昇し、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
11月10日にTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格1,500円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、ニッセイ株を購入した証券会社から野村證券に移管して(移動して)売却します。
12月28日以降に投資資金が戻ってきます。
ニッセイの配当金について
2022年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配となります。今期予想は1株12円、前期実績は1株10円でした。
ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件なので、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
ニッセイの株主の今後について
ニッセイ月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
2017年から2018円にかけて買った投資家を除き、ほとんどの株主が含み益の状態です。仮にニッセイの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待
(1)TOBに参加するには野村證券の口座が必要です。口座を持っている方は試してみてください。
(2)11月9日夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券でニッセイ株を買った方は試してみてください。
その他の方は10日以降の株式市場で売却できます。
(3)ダメ元でTOB価格の引き上げに期待したいです。
(追記)ニッセイの上場廃止日決定
ニッセイの上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2022年2月14日(月)、最終売買日は2月10日(木)です。
ニッセイの株主は、売買最終日までに売却しないと、1,500円で強制買い取りとなります。2月16日以降、「1,500円×株数」の投資資金が戻ってきます。
株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。