(追記あり)NIPPOのTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(2022年3月29日廃止)
9月7日15時30分、東証1部上場のENEOSホールディングス(5020)とゴールドマン・サックスは、NIPPO(1881)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと正式発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・4,000円
(2)TOB期間・・・2021年11月12日(金)から12月24日(金)まで
(3)決済の開始日・・・2022年1月4日(火)
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限1149万9700株
(5)証券会社・・・三菱UFJモルガン・スタンレー証券、auカブコム証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に無配
TOB価格は4,000円、TOB期間は2021年11月12日(金)から12月24日(金)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、NIPPOは上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に配当金も無配になります。
NIPPOの株主はTOBに参加して4,000円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が4,000円に近づいたら株式市場で売却することができます。
NIPPOの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
9/6 | 3,515 | - |
9/7 | 4,215 | +700 |
9/8 | 4,010 | -205 |
9月8日終値4,010円。一部報道で株価が急騰したため、7日に高値4,215円をつけました。
ところが、7日取引終了後に発表したTOB価格は4,000円。翌8日は急落し、投資家の期待とは逆方向へサヤ寄せします。
7日に飛びついて買った投資家は、全員が大損する結果となりました。
今後、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格4,000円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、NIPPO株を購入した証券会社から、三菱UFJモルガン・スタンレー証券またはauカブコム証券に移管して(移動して)売却します。
2022年1月4日(火)以降に投資資金が戻ってきます。
NIPPOの配当金について
TOB成立を条件に、2022年3月期の期末配当がなくなります。前回予想・前期実績ともに1株80円でした。
ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件なので、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
NIPPOの株主の今後について
NIPPO月足チャート
月足チャート5年分です。直前に買った投資家を除き、ほとんどの株主が含み益の状態です。
仮に上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場で売却
(1)TOBに参加するには証券口座が必要です。ネットメインの方はauカブコム証券の口座を持っていると思います。口座がある方は試してみてください。
(2)TOB開始が10月中旬以降になるので、急いでいる場合は株式市場で売却することをオススメします(※2021年11月12日から開始しました)。
すでに株価がTOB価格にサヤ寄せしているため、いつでも利益確定できる状態です。
(追記)NIPPOの上場廃止日決定
NIPPOの上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2022年3月29日(火)、最終売買日は3月28日(月)です。
NIPPOの株主は、売買最終日までに売却しないと、4,000円で強制買い取りとなります。3月31日以降、「4,000円×株数」の投資資金が戻ってきます。
2月25日の臨時株主総会で承認されると実施されます。
株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。