富士興産、投資ファンドがTOB撤回を発表
富士興産の続きです。
投資ファンド「アスリード・キャピタル」は、東証1部上場の富士興産(5009)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行っていました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・1,250円
(2)TOB期間・・・2021年4月28日(水)から8月25日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2021年9月1日(木)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限185万3100株
(5)証券会社・・・三田証券、マネックス証券
会社側はこのTOBに反対し、配当金を増額し、買収防衛策も行って阻止しようと試みます。
投資ファンドも裁判で差止請求、TOB期間延長などを行っていましたが、最終的にTOB撤回となりました。
この結果、富士興産の上場廃止の可能性がなくなりました。
富士興産日足チャート
(1)2021年4月27日・・・投資ファンドによるTOB発表
(2)2021年6月11日・・・買収防衛策の発表
(3)2021年8月24日・・・TOB撤回
(1)投資ファンドによるTOBが発表されて、株価がTOB価格1,250円にサヤ寄せしました。
(2)買収防衛策により株価が下がり始めます。買収防衛策は、投資ファンド以外の株主に対して、新株を購入できる内容です。
これが行われると、投資ファンドがTOBで富士興産の株を買い占めても、保有比率を下げられてしまいます。
(3)何度もTOB期間を延長しましたがTOB価格は変わらず。株価は右肩下がり。TOB撤回を発表しました。
TOB撤回後は落ち着いた値動きで推移しています。