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2021年8月6日、ジャスダック上場の愛光電気(9909)がMBO（経営陣等による自社買収）によるTOB（株式公開買い付け）を発表しました。

TOBの条件について

(1)TOB価格・・・2,360円
(2)TOB期間・・・2021年8月10日（火）から9月28日（火）まで
(3)決済の開始日・・・2021年10月5日（火）
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限47万4920株
(5)証券会社・・・SBI証券
(6)配当・優待・・・TOB成立を条件に廃止

TOB価格は2,360円、TOB期間は2021年8月10日（火）から9月28日（火）までの34営業日です。手続きが順調に進むと、愛光電気は上場廃止になります。

これに伴い、TOB成立を条件に、2022年3月期の期末配当は無配となり、2022年9月優待も廃止されます。

愛光電気の株主はTOBに参加して2,360円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が2,360円に近づいたら株式市場で売却できます。

愛光電気の今後の株価について

8月6日終値1,875円。10日以降、2,360円近辺まで上昇し、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。

8月11日にTOB価格に到達するでしょう。

TOBに参加するメリットについて

メリットはTOB価格2,360円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。

具体的には、愛光電気株を購入した証券会社から、SBI証券に移管して（移動して）売却します。

2021年10月5日以降に投資資金が戻ってきます。

愛光電気の配当金について

2022年3月期の期末配当については、TOB成立を条件に無配となります。今期の予想は1株35円、前期実績は1株40円でした。

ただし、配当金がなくなるのはTOB成立が条件なので、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。

愛光電気の株主優待について

（廃止になる優待）

(1)対象となる株主・・・毎年9月20日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・オリジナル卓上カレンダー
・400株以上・・・オリジナル日めくりカレンダー

愛光電気の株主優待はカレンダーです。毎年9月20日の株主は年1回、優待がもらえました。

2022年9月優待が廃止となり、次回の2021年9月優待が最後です。最後の優待の権利付き最終日は2021年9月15日です。優待がほしい方は9月15日までに買えば間に合います。

なお、優待についても、廃止はTOB成立が条件なので、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。

愛光電気の株主の今後について

愛光電気月足チャート

月足チャート5年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。

2018年から2019年に買った株主の中に含み損の方がいます。仮に愛光電気の上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。

(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)優待投資家・・・最後の優待をもらって乗り換える
(4)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待

(1)TOBに参加するにはSBI証券の口座が必要です。SBI証券の口座はほとんどの投資家が持っていると思います。

口座がある方は試してみてください。

(2)8月10日の夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。

その他の方は8月11日以降の株式市場で売却できます。

(3)2021年9月優待の権利をもらってから別の優待銘柄に乗り換えます。9月15日まで株主を続けて、16日以降に売却すると、権利がもらえます。月末に権利が確定する9月優待の権利付き最終日は2021年9月28日ですから、スケジュール的に間に合います。

また、過去の事例を考えると、TOB期間中の優待権利落ち（株価急落）は起きなかったので、TOB価格に近い値段で売却できると思います。

(4)愛光電気が1株純資産が3,000円超あります。投資ファンド等の第三者が現れて、TOB価格の引き上げがあると良いですね。