AOI TYO HoldingsのMBOによる上場廃止と配当金、株主優待、株主の今後について
2021年5月14日、東証1部上場のAOI TYO Holdings(3975)がMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・900円
(2)TOB期間・・・2021年5月17日(月)から7月5日(月)まで
(3)決済の開始日・・・2021年7月12日(月)
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限1584万4900株
(5)証券会社・・・野村證券
(6)配当、優待・・・配当はTOB成立を条件に廃止、優待は無条件で廃止
TOB価格900円、TOB期間は2021年5月17日(月)から7月5日(月)までの36営業日です。手続きが順調に進むと、AOI TYO Holdingsは上場廃止になります。
AOI TYO Holdingsの株主はTOBに参加して900円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が900円に近づいたら株式市場で売却することができます。
AOI TYO Holdingsの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
5/14 | 610 | - |
5/17 | 710 | +100 |
5/18 | 860 | +150 |
5/19 | 900 | +40 |
5月17日終値710円。100円ストップ高になりました。今後、900円近辺まで上昇し、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
5月19日にTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格900円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、AOI TYO Holdingsの株を購入した証券会社から野村證券に移管して(移動して)売却します。
2021年7月12日以降に投資資金が戻ってきます。
AOI TYO Holdingsの配当金について
2021年12月期の期末配当については、TOB成立を条件に廃止されます。今期の予想は1株12円、前期実績も1株12円でした。
ただし、配当金の廃止はTOB成立が条件なので、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
AOI TYO Holdingsの株主優待について
(クオカード、カタログギフト)
(1)対象となる株主・・・毎年6月30日現在の株主名簿に記載または記録された500株以上の株主
(2)株主優待の内容
・500株以上・・・クオカード3,000円分
・1,000株以上・・・クオカード5,000円分
・2,000株以上・・・カタログギフト1万円相当
(3)発送時期・・・9月中旬発送予定
AOI TYO Holdingsの株主優待はクオカードとカタログギフトです。毎年6月末の株主は年1回、優待がもらえました。
次回、2021年6月優待が廃止となり、2020年6月優待が最後です。
なお、株主優待についてはTOBの結果に関係なく廃止されます。TOB不成立でも元に戻りません。
AOI TYO Holdingsの株主の今後について
AOI TYO Holdings月足チャート
月足チャート約5年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
2017年から2018年にかけて買った株主の中に含み損の方がいます。仮にAOI TYO Holdingsの上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待
(4)優待投資家・・・別の銘柄に乗り換える
(1)TOBに参加するには野村證券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)5月18日夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。
その他の方は19日以降の株式市場で売却できます。
(3)ダメ元でTOB価格の引き上げに期待したいです。
(4)優待廃止が決定しました。別の優待銘柄に乗り換えます。5月優待銘柄の権利付き最終日は2021年5月27日、6月優待銘柄は2021年6月28日です。
5月優待銘柄はスケジュールが少しタイトですが、6月優待は余裕があります。AOI TYO Holdingsを売却してから、ゆっくり考えることができます。