(追記あり)日立金属のTOBによる上場廃止と配当金、株主の今後について(2022年12月29日廃止)
2022年9月26日、投資ファンドのベインキャピタル等は、東証1部(現在の東証プライム)上場の日立金属(5486)に対するTOB(株式公開買い付け)の詳細を発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・2,181円
(2)TOB期間・・・2022年9月27日(火)から10月25日(火)まで
(3)決済の開始日・・・2022年11月1日(火)
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限5681万4701株
(5)証券会社・・・三菱UFJモルガン・スタンレー証券、auカブコム証券
(6)配当・・・無配
TOB価格2,181円、TOB期間は2022年9月27日(火)から10月25日(火)までの20営業日です。
手続きが順調に進むと、日立金属は上場廃止になります。これに伴い、配当金もなくなります。
日立金属の株主はTOBに参加して2,181円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が2,181円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
日立金属の今後の株価について
2022年9月26日終値2,171円。すでに株価が上昇し、TOB価格にサヤ寄せしています。
今後、何もなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格2,181円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、日立金属株を購入した証券会社から、三菱UFJモルガン・スタンレー証券またはauカブコム証券に移管して(移動して)売却します。2022年11月1日以降に投資資金が戻ってきます。
日立金属の配当金について
・2021年3月期の期末配当・・・無配
・2022年3月期の中間配当・・・無配
・2022年3月期の期末配当・・・無配
TOBが実施されることで、2021年3月期の期末配当、2022年3月期の中間配当と期末配当がすべて無配となりました。2023年3月期も無配でしょう。
「TOB成立を条件に廃止」ではありません。
日立金属の株主の今後について
日立金属月足チャート
月足チャート5年分(~2021年5月)です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
TOB価格2,181円は、発表当時の上場来高値2,131円を上回ります。仮に上場廃止が決定すると、株主の利益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・すでに売却済み
(1)TOBに参加するには、三菱UFJモルガン・スタンレー証券またはauカブコム証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)TOBの発表は2021年でした。すでに1年以上が経過しています。おそらく、ほとんどの投資家が売却したと思われます。
(追記)日立金属の上場廃止日決定
日立金属の上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2022年12月29日(木)、売買最終日は12月28日(水)です。
日立金属の株主は、売買最終日までに売却しないと、2,181円で強制買い取りとなります。1月4日以降、「2,181円×株数」の投資資金が戻ってきます。
12月9日開催の臨時株主総会で承認されると実施されます。