(情報更新)富士興産の上場廃止と株主の今後について
2021年4月27日、投資ファンド「アスリード・キャピタル」は、東証1部上場の富士興産(5009)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBの条件について(※TOB期間延長)
(1)TOB価格・・・1,250円
(2)TOB期間・・・2021年4月28日(水)から8月25日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2021年9月1日(木)
(4)買付予定株数・・・上限なし、下限185万3100株
(5)証券会社・・・三田証券、マネックス証券
TOB価格1,250円、TOB期間は2021年4月28日(水)から8月25日(水)までの79営業日です。手続きが順調に進むと、富士興産は上場廃止になる可能性があります。
富士興産の株主はTOBに参加して1,250円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が1,250円に近づいたら株式市場で売却することができます。
富士興産の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
4/27 | 1,111 | - |
4/28 | 1,290 | +179 |
4月28日終値1,290円。株価がTOB価格を上回っています。
会社側の賛同なしで行われているので、TOB価格の引き上げを期待する動きが見られます。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格1,250円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、富士興産の株を購入した証券会社から、三田証券またはマネックス証券に移管して(移動して)売却します。
2021年9月1日(木)以降に投資資金が戻ってきます。
富士興産の株主の今後について
富士興産月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
2021年以降に買った一部の投資家を除き、ほとんどが含み益の状態です。仮に富士興産の上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場で売却
(3)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待
(1)TOBに参加するには、三田証券またはマネックス証券の口座が必要です。マネックス証券の口座はほとんどの方が持っていると思います。試してみてください。
(2)株価がTOB価格を上回っています。今はTOBに申し込むよりも高い値段で売れるので、利益確定するのはアリです。
(3)敵対的TOBになると、いわゆる「祭り」が始まります。TOB価格の引き上げがあると良いですね。