船井電機、TOB価格を上回る株価上昇
船井電機の上場廃止と株主の今後についての続きです。
・船井電機の株価がTOB価格918円を上回る
・短期投資家のデイトレ
・物言う投資家の買い占め
4月15日、船井電機(6839)の株価がTOB価格918円を大幅に上回りました。
船井電機のについて、秀和システムによるTOB(株式公開買い付け)で上場廃止を予定しています。現在、TOB期間中です。TOB期間は2021年3月24日(水)から5月10日(月)までの30営業日です。
船井電機日足チャート
4月15日終値929円。高値967円をつけました。
今回のケースについては
(1)短期投資家によるデイトレ
(2)物言う投資家による買い占め
の2つが考えられます。
(1)短期投資家によるデイトレ
TOB以外の情報で注目されたときに、短期投資家が殺到するときがあります。好決算や新商品開発、注目銘柄として取り上げられる、などです。
短期投資家はTOB価格より高い値段で買っても、さらに高い値段で別の投資家に売ると、その差額が儲けになります。
株価が急騰しても元に戻るのが早いので、できるだけ早く利益確定したいです。
(2)物言う投資家による買い占め
有名なファンドなどがTOB価格が安いことに注目して購入、または買い増しを行うケースです。大株主になることで、TOB価格の引き上げ交渉を有利にする狙いです。
水面下で買い占めているときはわかりませんが、保有比率が5%に達すると大量保有報告書(変更報告書)が出て、買い手の存在が明らかになります。
株価がTOB価格を上回ったままで推移するので、途中でTOB価格が引き上げられたり、TOB不成立になったりします。
現段階で(1)(2)のどちらになるかわかりません。(1)なら株価がTOB価格を下回って終わりますし、(2)なら、どこかで何かの発表があるでしょう。