東亜石油、出光興産のTOB不成立、上場維持で期末配当が復活(1株40円)
東亜石油の上場廃止と配当金、株主の今後についての続きです。
東証1部上場の出光興産(5019)は東亜石油(5008)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行っていました。
出光興産によるTOBの条件について
(1)TOB価格・・・2,450円
(2)TOB期間・・・2020年12月16日(水)から2021年2月15日(月)までの38営業日
(3)決済の開始日・・・2021年2月22日(月)
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限205万8875株
(5)証券会社・・・大和証券
(6)配当・・・TOB成立を条件に廃止
2月16日14時にTOBの結果が発表されて、「不成立」となりました。これにより、東亜石油の上場維持が決定しました。
TOBの結果について
今回のTOBは購入株数に下限205万8875株が設定されています。株主が応募した株数が下限を上回ると、東亜石油株は全て買い取られます。
これに対して、株主が応募した株数の合計は47万0668株でした。
下限に届かなかったため、TOBは不成立です。
TOBに応募した株主の今後について
TOBに応募した株主は、東亜石油の株が全て戻ってきます。
戻ってきた株は株式市場で売却できます。
東亜石油の配当金について
配当金は、TOBが成立することを条件に無配としていました。TOB不成立となり、配当金も元に戻ります。
2021年3月期の期末配当は1株40円です。
東亜石油日足チャート
2月17日終値2,675円。米国投資ファンドのコーンウォール・キャピタル・マネジメントがTOB期間中も買い集めていたため(25%超)、右肩上がりが続きました。
2月8日に高値3,320円をつけ、TOB価格2,450円と大きな差があり、株主も応募するメリットがなかったようです。
TOB期間を延長するも下限に届かず不成立でした。今は短期投資家の撤退により値下がりしています。
TOBはこれで終了ですが、今後、投資ファンドがどのような動きを見せるか注目です。