(追記あり)ツクイホールディングスのTOBによる上場廃止と配当金、株主優待、株主の今後について(2021年6月17日廃止)
2021年2月8日、投資ファンドのMBKパートナーズは、東証1部上場のツクイホールディングス(2398)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・924円
(2)TOB期間・・・2021年2月9日(火)から3月24日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2021年3月31日(水)
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限2931万6000株
(5)証券会社・・・大和証券
(6)配当、優待・・・TOB成立を条件に廃止
TOB価格924円、TOB期間は2021年2月9日(火)から3月24日(水)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、ツクイホールディングスは上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に、2021年3月期の期末配当が無配になり、株主優待も廃止されます。
ツクイホールディングスの株主はTOBに参加して924円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が924円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
ツクイホールディングスの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
2/8 | 685 | - |
2/9 | 785 | +100 |
2/10 | 924 | +139 |
2月8日終値685円。株価がTOB価格にサヤ寄せしています。今後、株価がTOB価格付近まで上昇したあと、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
2月10日にTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格924円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、ツクイホールディングスの株を購入した証券会社から大和証券に移管して(移動して)売却します。
2021年3月31日以降に投資資金が戻ってきます。
ツクイホールディングスの配当金について
TOBが成立することを条件に、2021年3月期の期末配当が無配になります。前回予想は1株5円、前期実績も1株5円でした。
ただ、期末配当がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
株主優待の詳細について
(廃止になる優待)
(1)対象となる株主・・・毎年3月31日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・100株以上・・・介護付き有料老人ホーム月額3,000円割引、サービス付き高齢者向け住宅月額1,000円割引
ツクイホールディングスの株主優待は施設利用料の割引券です。毎月3月末の株主は年1回、優待がもらえました。
次回、2021年3月優待が廃止となり、2020年3月優待が最後です。
ただし、株主優待の廃止もTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。
ツクイホールディングスの株主の今後について
ツクイホールディングス月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
2017年から2018年にかけて株主になった投資家の中に含み損の方がいます。仮に上場廃止が決定すると、株主の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場で売却
(3)優待投資家・・・優待の廃止決定後に乗り換える
(4)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待
(1)TOBに参加するには大和証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)2月9日夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券でツクイホールディングスを購入した方は試してみてください。
(3)優待廃止が決定したら、別の銘柄に乗り換えます。TOB期間終了後に結果がわかります。
スケジュールがタイトですが、3月優待(権利付き最終日:2021年3月29日)に間に合います。TOB期間が延長された場合は4月以降になります。
(4)ダメ元でTOB価格引き上げに期待したいです。
(追記)ツクイホールディングスの上場廃止日決定
ツクイホールディングスの上場廃止までのスケジュールが決定しました。
上場廃止日は2021年6月17日(木)、最終売買日は6月16日(水)です。
ツクイホールディングスの株主は、売買最終日までに売却しないと、924円で強制買い取りとなります。6月21日以降、「924円×株数」の投資資金が戻ってきます。
5月31日開催の臨時株主総会で承認可決されると実施されます。
株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。