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(追記あり)大成のMBOによる上場廃止と配当金、株主優待、株主の今後について(2021年6月15日廃止)

2021年2月8日、名証2部上場の大成(4649)がMBO(経営陣等による自社買収)によるTOB(株式公開買い付け)を発表しました。

MBOによるTOBの条件について

(1)TOB価格・・・1,140円
(2)TOB期間・・・2021年2月9日(火)から3月24日(水)まで
(3)決済の開始日・・・2021年3月31日(水)
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限211万4769株
(5)証券会社・・・SMBC日興証券
(6)配当、優待・・・TOB成立を条件に廃止

TOB価格1,140円、TOB期間は2021年2月9日(火)から3月24日(水)までの30営業日です。

手続きが順調に進むと、大成は上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に2021年3月期の期末配当が無配となり、株主優待も廃止されます。

大成の株主は、TOBに参加して1,140円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が1,140円に近づいたら株式市場で売却することができます。

大成の今後の株価について

日付 株価 前日比
2/8 782
2/9 932 +150
2/10 1,082 +150
2/12 1,140 +58

2月8日終値782円。株価がTOB価格にサヤ寄せしています。今後、株価がTOB価格付近まで上昇したあと、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。

2月12日にTOB価格に到達するでしょう。

TOBに参加するメリットについて

メリットはTOB価格1,140円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。

具体的には、大成の株を購入した証券会社からSMBC日興証券に移管して(移動して)売却します。

2021年3月31日以降に投資資金が戻ってきます。

大成の配当金について

大成の配当金について

TOBが成立することを条件に、2021年3月期の期末配当が無配になります。前回の予想は1株10円、前期実績も1株10円でした。

ただし、期末配当がなくなるのはTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。

大成の株主優待について

(廃止になる優待)

(1)対象となる株主・・・毎年9月30日現在の株主名簿に記載または記録された500株以上保有の株主
(2)株主優待の内容
・500株以上・・・宮城県産ひとめぼれ新米5kg
・2,000株以上・・・宮城県産ひとめぼれ新米10kg

大成の株主優待は新米です。毎年9月末の株主は年1回、優待がもらえました。次回、2021年9月優待が廃止となり、2020年9月優待が最後です。

ただし、株主優待の廃止についてもTOB成立が条件ですから、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。

大成の株主の今後について

大成月足チャート

大成月足チャート

月足チャート5年分です。

TOB価格は直近の株価を上回るので、ほとんどの株主が含み益の状態です。仮に大成の上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。

(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場で売却
(3)優待投資家・・・廃止決定後に乗り換える

(1)TOBに参加するにはSMBC日興証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。

(2)2月12日から売却できます。ただし、TOB価格が1株純資産(1,600円超)を大幅に下回るので、ストップ高が続くと15日以降になる可能性があります。

(3)TOBが成立すると株主優待がなくなります。TOB期間終了後に結果がわかるので、廃止になったときに別の銘柄に乗り換えます。

スケジュールがタイトですが、3月優待「権利付き最終日:3月29日」に間に合うでしょう。TOB期間が延長された場合は4月以降となります。

(追記)大成の上場廃止日決定

大成の上場廃止までのスケジュールが決定しました。

上場廃止日は2021年6月15日(火)、最終売買日は6月14日(月)です。

大成の株主は、売買最終日までに売却しないと、1,140円で強制買い取りとなります。6月17日以降、「1,140円×株数」の投資資金が戻ってきます。

5月13日開催の臨時株主総会で承認可決されると実施されます。

株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。

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