N・フィールドのTOBによる上場廃止と株主優待、配当金と株主の今後について
2021年2月5日、投資ファンドのユニゾン・キャピタルは、東証1部上場のN・フィールド(6077)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。
TOBの条件について
(1)TOB価格・・・1,200円
(2)TOB期間・・・2021年2月8日(月)から3月23日(火)までの30営業日
(3)決済の開始日・・・2021年3月30日
(4)買付予定株数・・・上限ナシ、下限861万7000株
(5)証券会社・・・野村證券
(6)優待、配当・・・廃止(予定)
TOB価格1,200円、TOB期間は2021年2月8日(月)から3月23日(火)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、N・フィールドは上場廃止になります。これに伴い、2021年12月期の配当金と株主優待が廃止になる予定です。
N・フィールドの株主はTOBに参加して1,200円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは株価が1,200円に近づいたら株式市場で売却することができます。
N・フィールドの今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
2/5 | 844 | - |
2/8 | 994 | +150 |
2/9 | 1,144 | +150 |
2/10 | 1,200 | +56 |
2月5日終値844円。8日以降、株価がTOB価格にサヤ寄せする予定です。株価がTOB価格付近まで上昇したあと、何もなければ上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
2月10日にTOB価格に到達するでしょう。
TOBに参加するメリットについて
メリットはTOB価格1,200円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、N・フィールド株を購入した証券会社から野村證券に移管して(移動して)売却します。
2021年3月30日以降、投資資金が戻ってきます。
N・フィールドの配当金について
TOBのスケジュールを考えると、中間配当までに上場廃止になるため、2021年12月期の配当金がなくなる予定です。
前期は期末一括配当で1株5円でした。
N・フィールドの株主優待について
(クオカード)
(1)対象となる株主・・・毎年12月31日現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容・・・クオカード2,000円分
N・フィールドの株主優待はクオカードです。毎年12月末の株主は年1回、優待がもらえました。
配当金と同じように、次回の2021年12月優待が廃止となり、2020年12月優待が最後と思われます。
N・フィールドの株主の今後について
N・フィールド月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。
2019年以降に買った投資家は含み益ですが、それ以前の株主は含み損が多いです。仮にN・フィールドの上場廃止が決定すると、投資家の損益も確定します。
(1)含み益の投資家・・・TOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・夜間取引または株式市場で売却
(3)優待投資家・・・優待廃止または上場廃止決定後に乗り換える
(4)含み損の投資家・・・TOB価格引き上げを期待
(1)TOBに参加するには野村證券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。
(2)2月9日夜間取引から売却できます。SBI証券、楽天証券、松井証券で買った方は試してみてください。その他の方は10日以降に売却できます。
(3)後日、優待廃止が発表される可能性があります。発表がなければ、上場廃止決定で別の優待銘柄に乗り換えます。
(4)ダメ元でTOB価格引き上げに期待したいです。