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NTTドコモの上場廃止と配当金、株主の今後について

9月29日、東証1部上場の日本電信電話(NTT)(9432)は、NTTドコモ(9437)に対して、TOB(株式公開買い付け)を行うと発表しました。

・TOB価格3,900円
・三菱UFJモルガン・スタンレー証券でTOB申込可能
・TOB成立を条件に期末配当を廃止

TOB価格は3,900円、TOB期間は2020年9月30日(水)から11月16日(月)までの33営業日です。

手続きが順調に進むと、ドコモは上場廃止になります。

ドコモの株主は、TOBに参加して、3,900円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が3,900円に近づいたら、株式市場で売却することができます。

NTTドコモの今後の株価について

日付 株価 前日比
9/28 2,775
9/29 3,213 +438
9/30 3,885 +672

9月30日終値3,885円。29日早朝に一部報道でTOBの情報が出たため、正式発表前に株価が急騰しました。

30日も上昇し、TOB価格にサヤ寄せしています。

今後、何も起きなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。

29日のストップ高について

29日終値は前日比438円高の3,213円でした。この価格帯のストップ高は500円です。

しかし、ドコモは438円で止まりました。これは配当金が影響しています。

・9月28日(中間配当の権利付き最終日)・・・1株62.5円がもらえる
・9月29日(中間配当の権利落ち日)・・・1株62.5円がもらえない

9月28日までに株主になると、1株62.5円の中間配当がもらえました。翌29日は権利落ち日ですから、この日に買っても、もらえません。

一般的に、配当権利落ちになると、配当金の分だけ株価が下がります。

ドコモの28日終値は2,775円。中間配当62.5円を差し引いて2,712.5円。四捨五入すると、29日の基準値は2,713円です。

この基準値にストップ高の500円を足すと3,213円となります。

TOBに参加するメリットについて

メリットは、TOB価格3,900円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。

具体的には、ドコモ株を購入した証券会社から三菱UFJモルガン・スタンレー証券に移管して(移動して)売却します。

11月24日以降、投資資金が戻ってきます。

NTTドコモの配当金について

NTTドコモの配当金

2021年3月期の期末配当は、TOB成立を条件に廃止されます。前期の実績は1株62.5円でした。

ただし、配当金の廃止はTOB成立が条件なので、不成立となった場合は元に戻る可能性があります。

なお、中間配当については、TOB前に権利が確定しているので、1株62.5円がもらえます。

NTTドコモの株主の今後について

NTTドコモ月足チャート

NTTドコモ月足チャート

月足チャートです。TOB価格の水準に黄色の線を引いています。

TOB価格3,900円は、2000年代のインターネットバブル以来の水準です。もちろん、アベノミクスのときに買った株主は含み益の状態です。

仮に、ドコモの上場廃止が決定すると、株主の利益も確定します。

(1)含み益の投資家・・・口座があればTOB参加
(2)資金回収を急ぐ投資家・・・株式市場で売却

(1)TOBに申し込むには、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の口座が必要です。口座がある方は試してみてください。

(2)株価がTOB価格にサヤ寄せしているので、いつでも売却できる状態です。

続きはこちら(NTTドコモのTOB成立と発表当日の株価について)

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