桑山のMBOによる上場廃止、株主優待と株主の今後について
8月31日、ジャスダック上場の桑山(7889)は、MBO(経営陣等による自社買収)を発表しました。
平成31年3月期配当予想の修正及び株主優待制度の廃止に関するお知らせ
TOB価格は790円、TOB期間は2018年9月3日(月)から10月17日(水)までの30営業日です。
手続きが順調に進むと、桑山は上場廃止になります。これに伴い、TOB成立を条件に、配当および株主優待が廃止されます。
桑山の株主は、TOBに参加して790円で保有株を買い取ってもらうか、もしくは、株価が790円に近づいたら、株式市場で売却することができます。
桑山の今後の株価について
日付 | 株価 | 前日比 |
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8/31 | 605 | - |
9/03 | 705 | +100 |
9/04 | 790 | +85 |
桑山日足チャート
9月3日終値705円。前日比100円ストップ高になりました。株価がTOB価格にサヤ寄せしています。
今後、790円近辺まで上昇し、何も起きなければ、上場廃止まで横ばいが続く見込みです。
TOBに参加するメリットについて
メリットは、TOB価格790円で買い取ってもらえること、TOBの手続きを経験できることです。
具体的には、桑山株を購入した証券会社からみずほ証券に移管して(移動して)売却します。10月24日以降、投資資金が戻ってきます。
桑山の株主優待について
株主優待の詳細
(1)対象となる株主・・・毎年3月末・9月末現在の株主名簿に記載または記録された100株以上保有の株主
(2)株主優待の内容・・・通信販売による自社商品の割引販売(年2回)
桑山の株主優待は、株主限定の自社商品(ジュエリー)割引販売です。毎年3月末と9月末の株主は年2回、優待がもらえました。
2018年3月の優待が最後です。また、今期の配当もなくなります。
桑山の株主の今後について
桑山月足チャート
月足チャート5年分です。TOB価格に黄色の線を引きました。ご覧の通り、一部の投資家はTOB価格より高い値段で買っているため、株価が上がっても含み損の状態です。
仮に、桑山の上場廃止が決定すると、負けが確定します。
TOB価格790円は、1株純資産1,600円の半分以下の水準ですから、納得いかない投資家も多いでしょう。
優待投資家も含めて、ダメ元でTOB価格の引き上げに賭けてみてはいかがでしょうか。
(追記)桑山の上場廃止日決定
桑山の上場廃止が決定しました。上場廃止日は12月4日(火)、売買最終日は12月3日(月)です。
株主の保有株は790円で強制買い取りとなります。12月7日以降、「790円×株数」の投資資金が戻ってきます。
TOB価格が上がらずに残念です。株主のみなさん、どうもお疲れさまでした。